そのまま使える!英文履歴書テンプレート【営業職編】☆留学経験ナシでも英語で仕事はできる!#11

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2024/03/13

英語を第二言語として学ぶ方にとって"効果的な英語勉強法"や"ビジネスで絶対使えるフレーズ"などを保呂田先生が紹介する【留学経験ナシでも英語で仕事はできる!】シリーズ。第11回目は、『営業職』で転職を目指す方へ、英文履歴書(=レジュメ)の書き方とそのまま使える英文履歴書テンプレートをご紹介します!

英文履歴書は「ネイティブレベルの英語」で書く必要があるのか?

英文履歴書の英語は、単純な文法ミスやスペルミスのない「正しい英語」である必要があります。しかし、これは決して「ネイティブレベルの完璧な英語」を意味するのではありません。経営者の方々がよくいうのが、「履歴書は立派でも、面接で実が伴っていないと"残念"でしかない。それよりも、自分らしい言葉で英文履歴書を書き、流暢でなくても自分の言葉で"仕事のスキルや経験" を説得力あるアピールができる人の方がよっぽど魅力的だ」ということ。

海外担当営業職として転職を目指す場合は、英語で"ネゴシエーション"できたり"自社商品をアピール"できたりするレベルの"英語でのコミュニケーション力"が必要になってきます。しかし、"英語でのコミュニケーション力"とは、必ずしも"英語の流暢さ"とイコールではありません。どんなに英語が流暢でも、"コミュニケーション力"や"人の心の掌握力"などが低ければ、営業職として企業がほしがる人材とはいえませんよね?

ビジネスの世界では、流暢な英語を話すことよりも、多少つたなくても"結果"を出すことの方が大事なのです。むしろ、「ネイティブレベルの完璧な英文履歴書」を出してしまえば相手の期待値を上げる分、一歩間違うと大きな落とし穴となってしまうかもしれません!

いかがですか?ちょっと"英文履歴書"のハードルが下がったのではないでしょうか?
今回は、『営業職』として相手にうまく"アピール"できる英文履歴書の書き方を解説します!

英文履歴書の《必須》記載5項目

英文履歴書に記載すべき内容は、以下の5項目です。その他の「記載不要事項」、「カバーレター」についても解説します。

(1) Contact Information(氏名・連絡先など)

履歴書の一番上は、あなたの「Contact Information(氏名・連絡先など)」です。

【ポイント!】
「氏名」「住所」「連絡先電話番号」「eメールアドレス」の順に書くのが無難です。
◆Word上では「文字列 中央揃え」にしましょう。
◆用紙サイズ:A4、1〜2枚。
◆フォント:「Arial」又は「Times New Roman」モノクロ
◆フォントサイズ:氏名16pt、それ以外11pt。(レジュメ内、各見出しは「12〜16pt(太字)」、本文は「10〜12pt」が一般的)

(2) Objective 希望職種

2つ目は、「Objective(希望職種)」です。
応募ポジションと会社名だけ(例:Sales representative, ABC Co.,Ltd)でも良いのですが、英文履歴書で大事なのは「アピール」すること。謙遜という日本人の美徳は基本的に通用しないので、アピールできることは全てしっかりアピールしていくのが正解です。

Objective(希望職種)は、まず相手が目を通してくるところです。営業職ポジションを希望するなら、以下の3つを意識的に盛り込んでいきましょう。

【ポイント!】
(1) Sales representative(営業職)の"アピールポイント"
営業職ポジションを望む場合、アピールすべきは以下のような点です。
◆結果志向であること(goal-oriented, result-oriented)
◆営業スキル(sales and marketing skills)
◆対人スキル(communication skills, interpersonal skills, relationship-building skills):ただ社交的であればいいわけではなく、相手のニーズを読んで心をつかむスキルの方が大事。
◆経験(Professional Experience):これまでどのエリアでどんな経験を積んできたか?

(2) パッと目をひく"差別化ポイント"
営業職を目指す多くの応募者が、上記(1)の点を"盛り気味"にアピールしてきます。その中でキラっと光るためには、以下の点を加えるのがオススメです。
◆ITやコンピュータリテラシーの高さ(computer literacy)
◆仕事に対する前向きで誠実な価値観や姿勢(work ethic)
今の時代、営業職もITリテラシーは高いに越したことはありません。営業力ばかりをアピールしがちなこの業界で、"ITリテラシーの高さ"をアピールすれば目をひきます。"work ethic"(職業倫理観)は、日本人ならではの仕事に対する真面目さ、堅実さや信頼感をアピールすると良いでしょう。

(3) 相手の会社名
例えば、誰かと話している時に自分の名前を呼んで話してくれると「この人、私のことをちゃんと意識してくれているんだな」と感じたりしませんか?それと同じで、レジュメでも相手の会社名を具体的に出すことで、「他ではなく、御社で働きたいんです!」という熱意や誠意を面接官に無意識下で感じさせられます。"営業職ならではの気遣い"で、少しでも成功率を上げていきましょう!

(3)《最重要項目!》Summary of Professional Expertise(アピールできるスキル、経験)

3つ目は、英文履歴書の中で一番大事な項目「Summary of Professional Expertise(アピールできるスキル、経験)」です。
相手は主にこの項目から、「自社が求めているスキルや経験があるか?」という視点で応募者をざっくりとスクリーニングしてきますので、相手の関心をグッと引き寄せる「簡潔さ」と「魅力」が必要です。

この項目で書くべきことは、以下の2種類の"スキル"です。(レジュメ上は特にカテゴライズしません)

【ポイント!】
(1) ハードスキル(企業が求めるスキルや経験)
営業職の場合、上記(2)Objective(応募職種)でお話しした「アピールポイント」を、募集要項上で「求められているスキル」とうまく整合させながら書いていけたら良いですね。

転職市場で"経験年数"はもちろん大事ですが、アピールできるほどの経験年数がない場合は、"Highly organized sales person"で書き出し、相手の目をそらすのがテクニック。"Highly organized"(極めてきっちりした、 頭の整理された)は、いわゆる"デキる人"を表す便利な表現なんです!

(2) ソフトスキル(資質や対人スキルなど)
通常ソフトスキルはあなたの「資質」や「対人スキル」などですが、営業職の場合"対人スキル"はもはや(1)の"ハードスキル"ともいますね。その他に、例えば、Objective(応募職種)でお話しした「IT・コンピュータリテラシー」や「語学力」、「時間厳守力(time management skills, punctuality)」「自分で考えて動ける力(Ability to take decisive action in unexpected situations)」などのアピールポイントを盛り込みましょう。

(4) Professional Experience(職歴)

4つ目は、「Professional Experience(職歴)」です。
職歴は「新しい順」に、以下の"2つの視点"で書いていきます。

(1) Responsibilities(どんな責任を持って)
(2) Achievements(どんな成果を出してきたか)

具体的な経歴や実績は相手の気になるところなので、ここでも"アピール"を忘れずに!

【ポイント!】
◆まずは「職種」「会社名」「場所」「在職期間」の順に書きます。
"Responsibilities"は、「どんな仕事でどんな責任を負っていたか」を書きます。"Achievements"の方が重視されるので、シンプルな記述でも構いません。
"Achievements"では、営業職の場合「売上◯%アップ(Contributed to a ◯% rise in overall sales)」など、会社の目標に貢献したことの裏付けとなる成果・実績の具体的数字を必ず示しましょう。特に、異なる業界・業種に転職する場合は、具体的な数値を提示することであなたのポテンシャルやスキルをイメージさせる必要があります。
ただし、数字を"盛って"アピールする人も多いこの世界、相手もプロですから、面接ではあなたの回答とレジュメとの整合性を見てきます。万が一嘘がバレてしまえば全て台無し!過大に"盛る"ことはやめ、面接では常にレジュメと整合性のとれた回答をイメージしておきましょう。

(5) Educational Proficiency(学歴や資格)

いよいよ5項目中最後の項目、「Educational Proficiency(学歴や資格)」です。
大企業では高学歴の人が有利になる傾向がありますが、営業職では学歴がネックになることはさほどありません。営業職での転職で重視されるのは、なんといっても「仕事力(営業力、コミュニケーション力など)、経験、職業倫理」。アピールのために学歴を詐称することなく、いくつかのルールを守って正々堂々と立ち向かいましょう!

【ポイント!】
学歴は「最終学歴」のみの記載でOKです。つまり、大卒であれば高校以下の学歴は記載しません。ただし、修士(Master)、博士 (Doctor)号を取得している方は、「博士 → 修士 → 学士」の順に全て書きましょう。
◆記載項目は、「卒業年度」「取得学位」「学校名」「所在地(都市名)」です。「在学期間」は書かなくて構いません。
資格は「取得年月」を忘れないように書きましょう!

(6) 記載不要事項〜「趣味、特技」の記載は必要?!

日本の履歴書では趣味や特技を書きますが、英文履歴書の場合どうなのでしょう?ここでは、「履歴書に書く必要がない事項」についてお話ししておきます。

【ポイント!】
《記載不要事項》
個人情報(生年月日、年齢、性別、配偶者有無、家族構成、健康状態など) ※アメリカ系企業以外の場合は、生年月日、国籍、配偶者有無について記載する場合もあります。
◆顔写真
◆前職給与
◆転職理由
◆趣味、特技

転職理由や前職給与は、面接の中で聞かれることがあります。前職給与は、採用時の給与の参考のために聞かれることが多いので慎重に答えましょう!

「Cover Letter (カバーレター)」は本の"帯"のようなもの!

最後に、英文履歴書に添えて出す『Cover Letter (カバーレター)』についてお話ししておきます。

カバーレターというと単なる送付状のようなイメージかもしれませんが、 実はとても重要な役目を持っています。例えば今、本屋さんで本がズラリと並んでいるとします。そんな中、本の"帯"のキャッチコピーや "まえがき"が面白そうなものがあれば「買って全部読んでみたい!」と思いますよね?それと同じで、カバーレターで「この人良さそうだな、面白そうだな」という印象を持たれて初めて履歴書を読んでもらえるということが現実的にあるんですね。つまり相手はカバーレターの時点で、ざっくりと"ふるい"にかけているということがあります!

以下がカバーレターの流れです。

【ポイント!】
◆自分のコンタクト情報
◆日付
◆採用担当者の名前
◆希望職種、応募の経緯
◆履歴書のハイライト(経歴、実績など)
◆自己PR(スキル、経験がどう貢献できるか、自分がなぜ採用されるべきか)
◆読んでもらったことに対するお礼と面接の依頼

分量はA4用紙1枚程度(3~4パラグラフ)にまとめましょう。 履歴書のハイライトはダラダラ書くのではなく、簡潔に要点をつまんで「履歴書でもっと詳しく読みたい」と思わせる内容にするのがポイントです!

上記をまとめた英文履歴書フォーマットのダウンロード
(Word「英文履歴書フォーマット」.docx) ※各項目に、注意事項としてコメントが入っていますので、コメントを削除してご利用ください。コメント削除方法はマイクロソフトのページをご覧ください。



いかがでしたか?英文履歴書の書き方のポイントを押さえると、外資系企業への転職が少し現実的なものとして見えてきたのではないでしょうか?大事なのは、自分の言葉で自分の魅力をちゃんとアピールできること。将来転職を考えている方は、今のうちに書き方をマスターして"自分だけの英文履歴書"を作成しておくことをオススメします!

Have fun!

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*本記事は2018年5月31日に公開した内容を再編集して掲載しております。

ライタープロフィール

DeLQ it. LLC [デルクイ] CEO 兼 CFO
保呂田 友里

慶應義塾大学・大学院卒。国際会計事務所にて外資系事業会社のアカウンティング業務に従事。現在は、DeLQ it.[デルクイ]経営者として “書く”オンライン英会話「Oh! Native English」を運営。「WEB女性自身」「レアジョブEnglish Lab」「アビタス」「キンジロー」などコラム実績多数。その他、講演会登壇、企業研修、英語レッスンなども行うアラサー女子。Oh! Native English

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