ネイティブの会話が聞こえない本当の理由とは!?☆留学経験ナシでも英語で仕事はできる!#2
英語を第二言語として学ぶ方にとって"効果的な英語勉強法"や"ビジネスで絶対使えるフレーズ"などを保呂田先生が紹介する【留学経験ナシでも英語で仕事はできる!】シリーズ。第2回目は、"ネイティブの会話が聞こえない本当の理由"を明かします。英語がなかなか聞こえるようにならない...とお悩みの方必見です!
ネイティブの会話が聞こえないのは「早すぎる」から?!
よく「映画を字幕なしで観られるようになりたいんだけど、ネイティブの会話って早すぎて全然聞きとれるようにならないんだよね〜」という方がいらっしゃいます。
ここで、留学経験のない私たちの多くが勘違いしてしまうことがあります。それは「ネイティブの早口の英語が聞こえないのは英語を聞く量が足りないからだ」と、とにかく英語を聞きまくる手段にでてしまうということ!
ご注意ください。多くの場合、ひたすら英語を聞くだけでは本当の意味でリスニング力は身につきません!......なぜでしょうか?
ネイティブの会話が聞こえないのには「早すぎる」とか「英語に慣れていない」という以前の、もっと根本的な原因があるからです。
ネイティブの会話が聞こえない本当の理由
原因の一つ目は、誰もが一度は意識したことがあるはずの「単語」です。当然ですが、知っている単語が少なければ聞き取れる英語にも限界が出てきます。
そして今回注目したいのが二つ目の原因。実はこれ、ちゃんと意識できている人はそう多くありません。その正体とは......
ネイティブが会話の中でシレっとたくさん使っている「フレーザルバーブ(Phrasal verb)」というものです! フレーザルバーブというと聞き慣れないかもしれませんが、例えば、「提出する」は"submit"と習いませんでしたか?ネイティブはこれを"turn in"と言ったりします。「実行する」も"implement"ではなく"carry out"と言ったり、「レビューする」も"review"ではなく"go through"と言ったりします。フレーザルバーブとは、「動詞+前置詞or 副詞」を組み合わせることで様々なニュアンスを表せる、いわゆる「句動詞」といわれるものです。
「なんか聞いたことある単語ばかりなのに、なぜか聞きとれない......」というときは、このフレーザルバーブが原因になっていることが本当に多いんです!動詞の意味は知っていても、"前置詞や副詞"が一緒になることで全然違う意味になってしまうのですから、知ってないと理解できないのは当たり前なんですよね。
フレーザルバーブを学ぶには?
そんな厄介なフレーザルバーブですが、どうやって身につけたら良いのでしょうか?
相変わらず残酷なことを言うようなのですが、留学経験もなく第二言語として英語を学ぶ私たちが英語を話せ、聞きとれるようになるためには「単語」も「フレーザルバーブ」も、できるだけたくさん覚えて練習するしかありません!
ということで、今回はネイティブの会話が聞きとりやすくなり、使えばネイティブ風にこなれて聞こえる "フレーザルバーブ"を6つご紹介します。ビジネスシーンで便利なものばかりです!
ビジネスシーンでこなれて聞こえる"フレーザルバーブ"6選
(1)「パソコンなどの機器がうまく起動しなくなったとき」の"こなれニュアンス"!
仕事中にパソコンやコピー機などの機器がうまく起動しなくなったとき"malfunction"(調子が悪い)という単語を使って、"My computer is malfunctioning!"ということができます。TOEIC®テストでも頻出の単語ですね。
でも!そんなときネイティブなら、こんなフレーザルバーブを使います。
- ◆「パソコンなどの機器がうまく起動しない」ときの"こなれニュアンス"はこれ!
- "My computer is acting up!"
(なんだかパソコンの調子が悪いんです)
(2)「急用が入ってしまって......」の"こなれニュアンス"!
急用が入ってアポの時間に行けそうにない。電話中に急用が入って電話を切らなければならなくなった。......そんなとき、"happen"を使って"Something has happened."ということができます。
でも!そんなときネイティブなら、こんなフレーザルバーブを使います。
- ◆「急用が入ってしまって......」の"こなれニュアンス"はこれ!
- "Something's just come up."
(急用が入ってしまって...)
"Please let me know if something comes up with your ongoing project."
(もし進行中のプロジェクトで急用が入ったらお知らせくださいね)
"Something urgent"と言わなくても"something"だけで「急な用事」の意味を表せることも知っておきましょう。
ビジネスシーンだけではなく、プライベートでの急な予定変更の理由(言い訳にも?!)にも使える便利な表現ですよ!
(3)「あなたのお時間をとるつもりはありません」の"こなれニュアンス"!
「(誰かの)時間をとる」というと、"occupy" を使って"I won't occupy any more of your time."ということができます。
でも!そんなときネイティブなら、こんなフレーザルバーブを使います。
- ◆「あなたのお時間をとるつもりはありません」の"こなれニュアンス"はこれ!
- "I won't take up any more of your time."
(これ以上お時間をとるつもりはありません)
(4)「〜したらご迷惑ですか?」の"こなれニュアンス"!
「何かをしたら迷惑かな...?」と思ったとき、"inconvenience"を使って"Will it inconvenience you if I bring up that topic at the meeting?"ということができます。
でも!そんなときネイティブなら、こんなフレーザルバーブを使います。
- ◆「〜したらご迷惑ですか?」の"こなれニュアンス"はこれ!
- "Will it put you out if I bring up that topic at the meeting?"
(あの話題をミーティングで挙げたらご迷惑ですか?)
"put 人 out"で「〜に迷惑をかける」という意味を表せるんですね!
ちなみに、"bring up"も「〜を話題にあげる」という意味のフレーザルバーブです。
(5)「〜の時間をずらしたい」ときの"こなれニュアンス"!
会議やアポなどの時間をずらしたいときってありますよね。そんなとは、"reschedule"を使って、"I'd like to reschedule our project meeting at 5:00pm."ということができます。
でも!そんなときネイティブなら、こんなフレーザルバーブを使います。
- ◆「〜の時間をずらしたい」ときの"こなれニュアンス"はこれ!
- <時間を後ろにずらしたいとき>
"I'd like to push our project meeting back to 5:00pm."
(プロジェクトミーティングを午後5時にずらしたいのですが)
<時間を前にずらしたいとき>
"I'd like to push our project meeting up to 2:00pm."
(プロジェクトミーティングを午後2時にずらしたいのですが)
(6)「続きは明日やろう」というときの"こなれニュアンス"!
遅くまで残業をして「もう今日は疲れた〜、続きは明日にしよう」っていうことありますよね。そんなときは、"continue"を使って "Okay, I'll continue working on it tomorrow morning."ということができます。
でも!そんなときネイティブはこんなフレーザルバーブを使います。
- ◆「続きは明日やろう」というときの"こなれニュアンス"はこれ!
- "Okay, I'll pick it back up tomorrow morning."
(よし、続きは明日の朝にしよう)
いかがでしたか?
今日からネイティブの会話を聞くときは「どんなフレーザルバーブが使われているかな?」と意識して聞いてみてくださいね。英語を話すときも積極的にフレーザルバーブを使ってみるようにすれば、すごく効果的に"こなれて"聞こえるはずですよ!
Have fun!
- ☆留学経験ナシでも英語で仕事はできる!シリーズ
- #1 ネイティブ風に聞こえる便利な"こなれニュアンス"とは!?
- #2 ネイティブの会話が聞こえない本当の理由とは!?
- #3 話せない苦しみを越えた人だけが知るアウトプット方法とは?
- #4 【発表!】ビジネスで使いまわせる便利な動詞トップ5
- #5 【クイズ】ビジネスで間違いがちな英語(社内編)
- #6 【クイズ】ビジネスで間違いがちな英語(取引先編)
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ライタープロフィール
DeLQ it. LLC [デルクイ] CEO 兼 CFO
保呂田 友里
慶應義塾大学・大学院卒。国際会計事務所にて外資系事業会社のアカウンティング業務に従事。現在は、DeLQ it.[デルクイ]経営者として “書く”オンライン英会話「Oh! Native English」を運営。「WEB女性自身」「レアジョブEnglish Lab」「アビタス」「キンジロー」などコラム実績多数。その他、講演会登壇、企業研修、英語レッスンなども行うアラサー女子。Oh! Native English