英語面接でよく聞かれる質問は?回答対策で知っておきたい7つの頻出質問とチョット差がつく答え方☆留学経験ナシでも英語で仕事はできる!#14

※この記事は、2018年12月6日に執筆し、加筆・修正を加えたものです。
英語を第2言語として学ぶ方にとって"効果的な英語勉強法"や"ビジネスで絶対使えるフレーズ"などを保呂田先生が紹介する【留学経験ナシでも英語で仕事はできる!】シリーズ。第14回目は、英語面接でよく聞かれる7つの質問と回答の対策として役立つ、他と差をつけられるキラッと光った答え方をご紹介します!
英語面接は英語ペラペラである必要はない!
英語面接というと、「英語が話せない、ペラペラじゃないから自分には関係ないや...」と自分を対象外にしてしまう方が多いのですが、そんなことはありません。"自分の言葉" で "自分の考えや仕事" を表現できさえすれば、ペラペラでなくたっていいんです。英語面接で面接先の企業が見ているのは応募者の「英語力」や「英語の流暢さ」ではなく、"この人は英語を使って何ができるんだろう?" という「仕事の技術(スキル)」だからです。
英語の流暢さではなく、キラっと光った "単語" や "フレーズ" "ニュアンス"で対策をして、他の応募者と差をつけていきましょう!
英語面接でよく聞かれる7つの質問例
英語面接でよく聞かれるのが、以下の7つの質問です。以下で解説する例文を参考に、これらの質問に対する回答を用意するなどの対策をしてから面接に臨みましょう。
- "Tell me a bit about yourself." (あなたのことを簡単に教えていただけますか?)
- "What was the reason for leaving your last job?" (なぜ転職しようと思いましたか?)
- "What are your strengths?"(あなたの長所は何ですか?)
- "What are your weaknesses?" (あなたの短所は何ですか?)
- "Where do you see yourself in ○ years?"(近い将来何をやりたいか)
- "Tell me how you handled a conflict at work? "(職場での対立をどう対処しましたか?)
- "When can you start working with us? "(いつから働き始められますか?)
自己紹介での正しい名前の名乗り方
なにはともあれ、まずは名前を名乗ります。英会話を勉強していると、「自己紹介で"My name is ...."は不自然なので"I'm ..."を使いましょう」といろんなところに書いてありますが、そんなことはありません。実は、ネイティブは"My name is ...."を日常の中で普通に使います。むしろ、ビジネスシーンでは"My name is ..."のほうが断然プロフェッショナルに聞こえるんです。面接でも、"My name is ..."を使い、"場をわきまえたプロフェッショナル"なイメージを面接官にさりげなくアピールしましょう。
ビジネスやフォーマルなシーンでは"My name is ..."、カジュアルなシーンでは"I'm ..."と覚えておくのが無難です。
【よく聞かれる質問その1】"Tell me a bit about yourself."
(あなたのことを簡単に教えていただけますか?)
(1)《ポイント1》直近の仕事を話す
この質問をされたら、まずは「直近の仕事」について話します。直近の仕事については必ず話すことになるので、事前に練習をしておきましょう。
【チョット差のつくフレーズ】
- "Prior to that, I spent four years as a sales rep at a foreign capital company."
(これまでは4年間、外資系企業で営業マンとして働いていました)
◆"prior to"を使う!
「これまで、以前」というときは"before"ではなく"prior to"を使うのがポイント。"prior to"は、"before"のフォーマルな表現で、面接はもちろん、ビジネスシーンで丁寧な印象を与えられます。「今」の時点は含まないので、「今より前にやっていたこと」を伝えるときに使いましょう。
◆"spend" を使う!
「~として働いてきた」には、"work" ではなく"spend" を使うのがオススメ。「お金を使う」というときに"spend money" と言うように、"spend" には「何か価値があるものを使う」というニュアンスがあるんです。"I spent (時間) as (役割) " で、「この仕事のために価値ある時間を使ってきた」という、これまでの「自分の仕事に対するプライド」や「仕事へのコミット力」をアピールしましょう。
(2) 《ポイント2》昔と今のギャップを話す
上記の「直近の仕事」を話すときに、面接官の記憶に残すためのコツがあります。それは、「今と昔のギャップをちょっと話す」ということ!このとき、「やっていることがコロコロ変わっている人」という印象を与えないよう、"ちょっと"というのがポイントです。
【チョット差のつくフレーズ】
- "Actually, I was originally hired as an office clerk, but I wound up in sales."
(実は、もともとは事務員でしたが、営業職を担当することになりました)
◆自分の肩書きを言えるようにする!
肩書きは "I was hired as(肩書き)" で表します。"I was hired as an account manager"(経理部長でした)、"I was hired as an administrative assistant"(秘書でした)など、自分の肩書きを言えるようにしておきましょう。
◆"originally"を使う!
"originally"(もともとは)ということで、昔と今の仕事にコントラストをつけられます。
◆"I wound up in (分野)" を使う!
昔と今のギャップを"ちょっと"話すために、途中経過は必要ありません。「紆余曲折ありましたが、最終的に今は~をしています」と、途中経過を飛ばし、経歴を簡潔に伝えるのに便利な表現が、"I wound up in (分野)" (I wind upの過去形)です。
"I wound up in marketing" や "I wound up in sales" など、分野の前につける前置詞は "in" であることをおさえましょう!
(3) 《ポイント3》最初に焦って話しすぎない
「アピールしなきゃ」という気持ちが先走るかもしれませんが、最初の緊張した状態で話しまくるのは危険。ここで焦って全部話してしまうと、ネタ切れしてしまいます。あなたの長所や展望はこの先の質問で聞かれるので、一旦はこの言葉で終えましょう。
【チョット差のつくフレーズ】
- "I'm confident that my experience in both sales and accounting contributes to the further success of this company."
(私のセールスとアカウンティングでの両方の経験が、御社のさらなる成功に貢献できる自信があります)
◆"I'm confident that..." を使う!
"I think..."ではなく"I'm confident that..."(~という自信がある)を使うことで、「ただ思っている」のではなく「ちゃんと根拠をもって自信がある」ことを示せます。
【よく聞かれる質問その2】"What was the reason for leaving your last job?"
(なぜ転職しようと思いましたか?)
転職理由は「とことんポジティブに」がポイントです。どんな分野でも使えるオススメの答え方はコレ!
【チョット差のつくフレーズ】
- "I have learned a lot from working with some amazing colleagues at my company but I am starting to feel like I need some new challenges."
(前職では素晴らしい仲間と働く中でたくさんのことを学びましたが、今新しい挑戦をしたいと思い始めたからです)
◆「前職への感謝」を表現する!
前職を悪く言うような人は、どうせうちの会社に入っても不満を抱くだろう、という印象を与えます。"I learned a lot from(人や経験など)"(前職で多くを学んだ)と言えば、「仕事の中で多くを学べる性質」をアピールでき、さらに "amazing colleagues"(素晴らしい同僚)から多くを学んだと言えば、あなたの「協調性」もさりげなくアピールできて一石二鳥です!
◆向上心をアピールする!
前職を辞めた理由が「気まぐれ」や「能力の問題」と思わせないよう、前職への感謝を示しつつ、"I need some new challenges."(新しい挑戦をしたい)という向上心をアピールしましょう。
他にも、"opportunities for growth"(成長機会)を使ったこんな言い方もオススメです。
"I'm starting to feel like I'd like to work for a bigger company with more opportunities for growth."
(成長機会の多い、より大きな会社で働きたいと思い始めたのです)
実はこれ、「より大きな会社で」と相手の会社をさりげなくほめ、面接官の心象をよくするというちょっとしたテクニックでもあります。
【よく聞かれる質問その3】"What are your strengths?"
(あなたの長所は何ですか?)
(1) 《ポイント1》長所を語るときは「知性をチラ見せ」する!
長所は、忍耐力や意志の強さをアピールしつつ、「知性をチラ見せする」ことで他と差別化した自己PRができます。
【チョット差のつくフレーズ】
- "I'd say that my greatest strength is my patience and my strong willingness to try something new and challenging."
(私の最大の長所は、忍耐力と新しいことや難しいことに挑戦しようとする強い気持ちだと思います)
◆"I'd say that..."を使う!
"I think..."よりも"I'd say that..."(〜と思います)のほうが思慮深く、知的な印象を与えられます。
◆"willingness" を使う!
"willingness to do"は、「何か難しいことや好んでやりたくないようなことを進んでやる気持ち」というニュアンスがあります。"willingness" を使うことで、知的な印象も与えられます。
◆"challenging"を使う!
「難しい」に"difficult"ではなく"challenging"を使うことで、ただ「難しい」ではなく「実現は難しそうだけど、挑戦してみる価値がある」というポジティブなニュアンスを表せます。ビジネスシーンでは、"challenging"を使ったほうが知的に聞こえるので断然オススメです。
(2) 《ポイント2》ベタな表現を使わず言ってみる
「長所」にはフレーズ集などに載っているベタな表現ではなく、ちょっと光った表現を使って他と差をつけましょう。オススメの長所の答え方はコレ!
【チョット差のつくフレーズ】
- "I'm the kind of person who doesn't give up easily and I can think well on my feet."
(自分は簡単には諦めないタイプの人間ですし、どんなときも自分で考え動くことができます) - "I'm the kind of person who is highly motivated."
(自分はどんな仕事でも高い意識で、一生懸命ポジティブに働くことができるタイプの人間です)
◆"I'm the kind of person who~"を使う!
「自分はこういうタイプの人間です」というときにネイティブが使う便利な表現です。
◆"I can think well on my feet." で判断力と行動力をアピールする!
"I can think well on my feet."は、「何か予期せぬことなどが起こったときでも、今ここで何をすべきか?を自分で考え、臨機応変に動ける」というニュアンスを表せます。
【よく聞かれる質問その4】"What are your weaknesses?"
(あなたの短所は何ですか?)
(1) 《ポイント1》必要以上に正直に短所を言ってしまわない!
短所を言うときは、「裏返せば長所とも言える短所をシレっとアピールする」テクニックが必要です!
【チョット差のつくフレーズ】
- "I'd say that my greatest weakness is that I am very critical of my own work and I can be somewhat assertive at times."
(私の最大の短所といえば、自分自身の仕事に対して厳しすぎるところ、また時々少し意見を強く主張しすぎるところかと思います)
◆"critical"を使う!
"I am very critical of my own work"は、「自分の仕事に対してとても厳しい、批判的」という意味ですが、裏を返せば「自分の仕事のクオリティに妥協せず、責任感がある」ということを暗にアピールできます。
◆"assertive"を使う!
"I'm assertive" で、「自分は主張が強くてちょっとメンドくさい人」と言いながらも、裏返せば「ちゃんと自分の意見をもってそれをしっかり主張できる筋のある人」ということを暗にアピールできます。
(2) 《ポイント2》英語が得意じゃないならあえて正直に言う!
英語に自信がないという方は、「英語面接で英語が得意じゃないって言って大丈夫かな?」と不安に思うかもしれませんが、ズバリ大丈夫です!英語面接ではポジティブが基本とはいえ、ここで「できる」と言ってしまうと相手の期待値を上げてしまい、逆にあなたの評価を下げる可能性もありますし、自分へのプレッシャーも大きくなってしまいます。
【チョット差のつくフレーズ】
- "I feel my English ability is my weakest trait. But I can assure that it's temporary because I'm working on improving it by studying online."
(英語力が最大の弱みと思っています。ですが、英語力を伸ばそうとオンラインで勉強をしていますので、今の状況は一時的なものと断言できます)
◆シンプルに"English is my weakness"(英語が私の弱みです)でもOK!
◆あくまでも一時的な状況であることを強調する!
"I can assure that it's temporary" で、「今の英語は完璧ではないけれど、一生懸命自分の弱みを克服しようと努力しているので、この状態はあくまでも一時的なものでしかない」という点を強調します。ここでも、ただの短所の言及に終わらず、「自分の足らないところに対して積極的にアプローチできる力」をちゃんとアピールしましょう!
【よく聞かれる質問その5】"Where do you see yourself in ◯ years?"
(近い将来何をやりたいか)
日本人は自分について語るとき、つい"謙虚"になりがち。でも、「特に野望はなく、普通に働ければいいです」なんて言うのはNG!ポイントは、「責任ある仕事(またはポジション)を任されたい」という野望を"謙虚に"伝えることです。
【チョット差のつくフレーズ】
- "Ideally, I'd like to be responsible for supervising a sales team."
(理想を言うなら、ゆくゆくは営業チームを監督する立場でいたいです)
◆"Ideally"を使う!
"Ideally"(理想的を言うなら)を頭につけることで、「そうは言いつつ、実際はそう簡単には叶わないでしょうけど」という、謙虚なニュアンスを表せます。
◆野望を謙虚にアピールする!
"I'd like to be responsible for doing"で「何か責任のあることをしたい」という野望をもっていることをアピールします。これを "Ideally" と一緒に使えば、「謙虚でありながらも、責任のある仕事をさせてもらいたい」という強い意志をバランス良くアピールできるんですね。
【よく聞かれる質問その6】"Tell me how you handled a conflict at work? "
(職場での対立をどう対処しましたか?)
この質問は、あなたが良いチームプレーヤーであるか?を知るためのもの。この質問をされたら、「難しい人といかにうまく付き合ったか(対人能力)」と「いかにハッピーエンドに結びつけたか(問題解決能力)」の2点をアピールするのがポイントです。
この質問、特にエピソードが思い浮かばない方は、このまま使ってOKです!
【チョット差のつくフレーズ】
- "One of the team members missed a deadline. When I approached him about it, he blew up at me. But I remained calm and I asked him if there was any way that I could help him come up with a solution. He apologized for his blow-up and thanked me for my help."
(チームメンバーの1人が期限を破ってしまいました。私がアプローチしたところ彼はカッとなったのですが、私は冷静に、何か解決策を見つける手助けが自分にできないかを聞きました。すると彼は自分がカッとなってしまったことを謝罪し、私の助けに感謝してくれました)
◆「対人能力」をアピールする!
"He blew up at me but I remained calm."(彼はカッとなったが、自分は冷静でいた)と描写することで、相手はあなたの「対人能力」のみならず「リーダーとしての資質」も感じることができるはずです。
◆「問題解決力」をアピールする!
"I asked him if there was any way that I could help him come up with a solution."(問題解決の手助けを提案)した結果、"He thanked me for my help."(相手が自分に感謝した)一連の流れを描写することで、「いかに人望を得ながら問題をポジティブに解決できるか?(問題解決能力)」をアピールできます。
【よく聞かれる質問その7】"When can you start working with us?"
(いつから働き始められますか?)
この質問で、ポジティブさをアピールするために「御社がお望みの時期にすぐにでも!」と宣言するのは逆効果なので要注意!退職時には数週間~数ヶ月の「事前通知」が必要なことが常識なので、前職のそれを平気で無視しようとしていると捉えられてしまったら、「この人、無責任な人なのかな」と思われてしまいます。
【チョット差のつくフレーズ】
- "Well...I'd love to start working here immediately, but I feel obligated to give at least two months' notice at my current job."
(そうですね...すぐにでも御社で働き始めたいのですが、現在の職場で少なくとも2ヶ月前に通知をしなければならないのです)
◆前職に対する責任感をアピールする!
"I feel obligated to do"(~しないといけないと思っている)は、「世の中的にやらなかったら非常識だろうな、ということなどをやらなくては」というときに使える表現です。ここでは、「御社ですぐにでも働きたいのは山々なのですが、前職での義務をちゃんと果たさなければならないんです」という責任感を暗にアピールします!
◆海外では事前通知期間は2〜3週間前が一般的!
会社の就業規則に定められている「何ヶ月(何週間)前までの事前通知」は、 "◯ months' notice" や "◯ weeks' notice"と言います。
まとめ
いかがでしたか?英語面接を最初から諦めるのはもったいない!上記7つのよく聞かれる質問を参考にしっかり事前に対策を行い、本番で焦らず自分の言葉でしっかり伝えられれば英語面接にパスすることは十分に可能です!
Have fun!
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ライタープロフィール
DeLQ it. LLC [デルクイ] CEO 兼 CFO
保呂田 友里
慶應義塾大学・大学院卒。国際会計事務所にて外資系事業会社のアカウンティング業務に従事。現在は、DeLQ it.[デルクイ]経営者として “書く”オンライン英会話「Oh! Native English」を運営。「WEB女性自身」「レアジョブEnglish Lab」「アビタス」「キンジロー」などコラム実績多数。その他、講演会登壇、企業研修、英語レッスンなども行うアラサー女子。