3月の実質賃金0.8%減、現金給与総額も10カ月ぶりの減少

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2017/05/12

 物価変動の影響を除いた実質賃金が前年同月比0.8%減となったことが、厚生労働省が発表した17年3月の勤労統計調査(速報、事業所規模5人以上)で分かった。

 3月の一人当たりの平均現金給与総額は27万7512円で、前年同月比が0.4%減と10カ月ぶりに減少した。

 現金給与総額のうち、きまって支給する給与は0.2%減の26万511円で、所定内給与は0.1%減の24万821円、所定外給与は1.7%減の1万9690円。特別に支払われた給与は、3.6%減の1万7001円。

 現金給与総額の前年同月比を業種別に見ると、金融業・保険業44万8402円(6.6%増)、生活関連サービス等19万4766円(4.2%増)、学術研究等40万4650円(3.4%増)などが増加し、電気・ガス業44万5255円(5.6%減)、教育・学習支援業31万8944円(5.4%減)などが減少した。

 物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月0.8%減で、2カ月ぶりに減少した。

 3月の一人当たりの所定外労働時間は前年同月比0.3%減の11.2時間で、3カ月ぶりに減少した。

 所定外労働時間の前年同月比を業種別に見ると、教育・学習支援業9.0時間(12.2%増)、運輸業,郵便業25.0時間(8.4%増)、建設業15.1時間(5.1%増)などが増加し、電気・ガス業14.7時間(17.2%減)、鉱業・採石業等11.1時間(12.9%減)、情報通信業16.9時間(10.1%減)などが減少した。

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