プロのエクセル活用術「住所録の作り方」

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2023/11/22

※この記事は、2016年12月9日に執筆し、加筆・修正を加えたものです。

Microsoft Excel(以下、エクセル)を使った住所録データの作り方を知っていると、年賀状の宛名面などを印刷する際に便利な住所録が作成できます。今回はワードで印刷することを想定した、エクセルで住所録を作成するための一連の手順をご紹介します。

※コラム内で使用している住所録は実在しないダミーデータです。

住所録の基本的な作り方

まず、住所録として必要な項目を決め、データを記入します。 今回は「名前」、「名前フリガナ」、「郵便番号」、「住所(都道府県・区・市、郡まで)」、「住所2(町以降)」、「電話番号」「メールアドレス」という7項目から構成されたデータを作成します。

最上部にタイトルは不要

エクセルの表を作る時、デザインにこだわって「住所録」などのタイトルを付けることがあるかと思います。
資料であればタイトルを付けることで見栄えが良くなりますが、後で「よみがな順」「都道府県順」などでデータの並べ替えをする場合に、表が崩れる原因になります。そのため、住所録ではシート最上部の先頭行にタイトルを入力する必要はありません。

余計な記号は使わない

住所録は、印刷する際のデータベースになります。入力時に"〒"や"℡"などの記号や環境依存文字を使用すると、データの並べ替えなどの際にうまく並べ替えができなくなるので使わないようにしましょう。

住所や名前などの項目の分け方

今回は年賀状の印刷を想定しているため、年賀状の宛先に必要な項目を記載しています。年賀状の送付には住所、郵便番号、氏名が必要なので、最低限必要な項目を選んでエクセルに入力する必要があります。

印刷する際、注意したいのが住所です。1つの項目が1行として印刷されるため、住所によっては都道府県から番地まで1行では収まらない場合が考えられます。手書きで宛名を書く時に長い住所を2行に分けて書くのと同じように住所を2行で印刷するために、長い住所は「住所」「住所2」のように、あらかじめ分けておいたほうが良いでしょう。

項目と書式設定

名前を日本語で記入した後は、入力が日本語モードになっています。その次に郵便番号を入力する際に、入力を英語モードに切り変えたり、全角で入力してから半角へ変換したりすると手間が掛かります。そこで、郵便番号やメールアドレスなど半角英数字で記入する項目は、あらかじめ半角英数字でスムーズに入力できるように書式を設定しておきましょう。

まず、半角入力を行いたい項目の列(今回の例は郵便番号=E列)を選択した上で、[データ]タブをクリックし、[データの入力規則]を選択します。

「データの入力規則」というダイアログボックスが表示されるので、[日本語入力]のタブをクリックして、プルダウンで[オフ(英語モード)]を選択し、OKボタンをクリックします。

この設定を行うと、郵便番号の列を入力する際に自動で英語入力に切り替わるため、入力モードを切り替える、あるいは全角から半角に変換する手間を省けて効率的に入力できます。

英字・数字の入力は半角で。『ASC関数』で整えよう

入力する書式を統一しておくと、後で検索したり並べ替え(ソート)をしたりする時に便利です。全角と半角が混在している場合はうまく並べ替えができないので、特に郵便番号や電話番号などは、全角と半角の数字が混在している状態は避けましょう。

もし全角と半角の数字が混在してしまった場合は、ASC関数を使ってデータを整理します。 ASC関数とは、文字列の中の全角の数字、英字、カタカナを検索して半角に変換する関数です。ASC関数の使い方は、「=ASC(B3)」のように、半角にしたい文字列が入力されているセルを指定するだけです。

フリガナに一括変換できる便利な『PHONETIC関数』

エクセルには、入力した漢字の「よみがな」を表示させる「PHONETIC(フォネティック)関数」という関数もあります。 PHONETIC関数の使い方は、ASC関数と同じように、フリガナを表示させたい文字列が記入してあるセルを指定するだけです。


以下の画像の「竹中 康信」という漢字は、「たけなか やすのぶ」を入力して変換したものです。そこで名前欄を指定したPHONETIC関数を「名前フリガナ」列に設定すると、「タケナカ ヤスノブ」というフリガナが自動で表示されます。

ただし、他のデータから名前の情報をコピーした場合、入力した時の"フリガナ"情報が残っていないため、PHONETIC関数を設定してもフリガナに変換されません。ご注意ください。

エクセルを使った住所録の作り方は以上です。 次に、作成した住所録を活用して、実際に宛名を差し込み印刷をしてみましょう。

差し込み印刷とはワードの機能の1つです。エクセルなどで作成したデータベースから呼び出した内容を、文書の指定した場所へ埋め込んで印刷できます。
例えば宛名のように、同じレイアウトで内容が異なる文書を大量に印刷する時に便利です。 この差し込み印刷については、「プロのワード活用術「差し込み印刷」徹底解説」を参考にしてください。

作成した住所録を他のソフトで読み込むには

エクセルで作成したデータベースを「csv(シーエスブイ)形式」に変換すれば、アクセスなどのデータベースソフトやワード、Microsoft社以外の宛名作成用のフリーソフトなどでも読み込めます。 csvとは「comma separated values」の略で、日本語では「カンマ区切り」とも呼ばれる、データベースファイルとしてよく使われる形式です。
csvファイルは今回のようにエクセルで住所録を作成した後に変換して、ワードやその他の宛名作成用のソフトに情報を入れる際に使います。

csvファイルとエクセルファイルには違いがあります。エクセルファイルは計算式や、フォントの色、大きさなどの書式設定、セルの幅などが保存できますが、csvファイルは書式設定や計算式、セルの幅などは保存されません。せっかくエクセルでフォントの色やセルの幅を変えて見やすくしても、csv形式で保存するとそれらの設定は反映されないので注意が必要です。

csvに変換する方法

では、実際にエクセルファイルをcsv形式に変換してみましょう。 [ファイル]タブをクリックし、[名前を付けて保存]をクリックします。 ここまでは通常のエクセルファイルを保存する手順と同じです。

保存場所を指定するダイアログで[ファイルの種類]を「Excelブック」から「CSV(カンマ区切り)(*.csv)」に変更して、保存ボタンをクリックします。

これでエクセルファイルがcsv形式で保存されました。 保存後はエクセルとcsvファイルの2つができているかと思います。 エクセルとcsvファイルはアイコンのデザインも若干違いますので、アイコンを見ればどちらなのかがわかるでしょう。
ここでcsvファイルがしっかりとでき上がっているか、一度ファイルを開いて確認しましょう。

実際にcsvファイルを開いてみると、下図のような形で開きます。

前述のように、csvファイルには書式設定やセルの幅といった設定は反映されておらず、全てリセットされた状態で表示されます。

ちなみに、csvファイルなどのデータを読み込むことを「インポート」といいます。逆にアプリケーションの情報をcsvファイルなどのデータ形式に変換して保存することを「エクスポート」といいます。
「インポート」は「輸入」、「エクスポート」は「輸出」という意味です。 アプリケーションを港、データを荷物と見立てると、データを取り込むことは輸入=インポート、データを外部のファイルに保存することは輸出=エクスポート。 データがどこへ向かって動くか、動きをイメージすれば覚えやすいですね。

「インポート」、「エクスポート」という用語はアプリケーションを使っているとよく見かけますので、頭に入れておいてください。

これまで説明した住所録の作り方は、他のデータベースを作成する際にも役立てられる大事な基礎知識です。使いやすい住所録の作り方をマスターすれば、年賀状だけでなく会社で顧客名簿や商品管理簿などのデータベースを作る時にも役立ちます。ぜひ参考にしてください。

キャリアHUB編集部

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