エクセルの「プルダウン」の使い⽅は︖設定・活⽤術をプロが解説【サンプルつき】

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2023/10/04

※この記事は、2016年6⽉7⽇に執筆し、加筆・修正を加えたものです。

エクセルでプルダウン(正式名称︓ドロップダウンリスト)を設定・編集・解除する便利な使い⽅をご紹介します。既にある別シートのリストを使って設定したり、リストの選択結果を次のリストに連動させたりする⽅法など、プルダウンを使うためのノウハウを詰め込みました。ぜひお読みください。
記事の最後に、ダウンロードしてすぐに利⽤できるサンプルデータもご⽤意しています。

(1)プルダウンを設定する⽅法

エクセルは計算が便利な反⾯、ちょっとした⼊⼒の違いで「同一の値」と認識されないという落とし⽳があります。例えば、同じ値に⾒えても「全⾓/半⾓の違い」「スペースの有無」でエクセルは「異なる値」として認識するのです。あらかじめプルダウンで統一し、そこから選べるようにしておけば、⼊⼒間違いを防げます。

プルダウンの設定

プルダウンを設定したいセルにカーソルを置き、データタブ内にある「データの⼊⼒規則」をクリックします。

設定タブの⼊⼒値の種類から「リスト」を選択してください。

「ドロップダウンリストから選択する」にチェックが⼊っていることを確認し、「元の値」にプルダウンで選択したいリストを⼊⼒します。リストとリストの間は、必ず半⾓カンマで区切ってください。 ⼊⼒が完了したら「OK」をクリックします。

既存のリスト(データ)からプルダウンを設定する

事前にリストにした項⽬をプルダウンに設定する⽅法を紹介します。まず、セルのひとつひとつにリストを⼊⼒してください。

プルダウンを設定したいセルにカーソルを置き、「データの入力規則」にて「元の値」にカーソルを置きます。

そのまま⼊⼒したセルをドラッグすると、「元の値」に数式が⼊るので、「OK」をクリックして完了します。

別シートのリストをプルダウンに設定する

別シートのリスト範囲を選択して、その範囲にわかりやすい名前をつけて定義すると、ドロップダウンリストを設定できます。
まず、リスト一覧の⼊った別シートを開き、リスト範囲をドラッグで選択し、名前ボックス内に直接名前を⼊⼒して定義します。

入力したいシートを開き、プルダウンを設定したいセルにカーソルを置きます。「データの入力規則」にて、「リスト」を選択します。

「元の値」にてF3キーを押し、先ほど名前ボックス内に⼊⼒した名前を選択します。「元の値」に値が⼊ったことを確認し、OKをクリックします。

リストの編集・削除

既存のリストに追加をしたり削除をしたりするときは、「データの⼊⼒規則」と「元の値」を編集します。 半⾓カンマ(,)で区切ってリストを追加、もしくは削除してください。 数式の場合は、範囲設定をドラッグし直すことで編集できます。

リストからプルダウンを設定するときの注意点

用意するリストは、一列に⼊れる必要があります。

このように、「データの⼊⼒規則」にてリストを設定することで、プルダウンを簡単に設定できます。

  • ・元の値に直接⼊⼒する際には半⾓カンマで区切ること
  • ・⼊⼒済みのリストを使⽤する際には一列に⼊⼒すること

を、押さえておきましょう。続いて、覚えておくと便利なプルダウンの使い⽅応⽤編をご紹介します。

(2)プルダウン応用編

次は、さらに便利なプルダウンの使い⽅をご紹介します。書式を設定することで、⾃動的に⽂字⾊やセルの⾊が変わるよう指定したり、⼊⼒ミスを防いだりできます。また、⼊⼒されたデータを他のセルに連動させて選択肢を限定させることも可能です。使い⽅次第で、業務効率の改善にもつながります。

⾊・枠などの書式設定で⾒やすくする

プルダウンの項⽬に⾊をつけることによって、進捗状況などをわかりやすく表⽰できます。ここでは「完了,保留,対応中,修正戻し」のプルダウンが設定されたシートを使って、「完了」の項⽬だけに⾊をつけてみましょう。 プルダウンリストが設定されているセルをドラッグし、ホームタブ内にある「条件付き書式」をクリックします。一覧の中から「新しいルール」を選択します。

「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択します。 「特定の⽂字列」を選択後、⼊⼒項⽬にて「完了」と入力し、「書式」をクリックします。 「塗りつぶし」タブをクリックし、色を選びます。

「完了」と⼊⼒されたセルにのみ⾊がつき、進捗状況がわかりやすくなりました。 同様の⼿順にて、フォントやセルの枠も変更できます。

⼊⼒規則で⼊⼒ミスを防ぐ

⼊⼒規則の設定をすることで、そのセルに⼊⼒できる「値」を例えば「日付」だけ、のように指定できます。 ⼊⼒規則を設定したいセルをドラッグし、「データの入力規則」をクリックします。 設定タブの⼊⼒値の種類から「日付」を選択し、指定したい⽇付を⼊⼒します。

⼊⼒規則にエラーメッセージを指定する

⼊⼒した値が設定されたもの以外の場合、エラーメッセージを表⽰できます。 例えば、⽇付を4⽉〜9⽉に設定した場合、期間を外れる⽇付を⼊⼒するとエラーが表⽰されます。

また、エラーメッセージをカスタマイズするには、「データの入力規則」にて、エラーメッセージタブをクリックします。 エラーメッセージを⼊⼒し、OKをクリックします。

プルダウンで⼊⼒されたデータを他のセルに連動させる

住所を⼊⼒して、名簿や店舗リストなどを作るときに便利な⽅法です。始めの列で都道府県を選択すると、次のセルでその都道府県に属する都市だけを表⽰できます。
まず、1⾏⽬は都道府県、2⾏⽬以降はその都道府県に属する都市を⼊⼒した元データを⽤意してください。プルダウンリストとなる1⾏⽬の都道府県をドラッグして名前ボックス内に「都道府県」と名前を⼊⼒します。

全データを選択し、数式タブから「選択範囲から作成」をクリックしてください。 「選択範囲から名前を設定」にて、地域名の入った「上端列」にチェックを入れ、OKをクリックします。

次に、入力する別シートを開き、「データの入力規則」にて「リスト」を選択します。 「元の値」「=都道府県」(半角イコールと名前ボックスに入れた名前)を入力し、OKをクリックしてください。

最後に、都市名を⼊⼒するセルにカーソルを置き、「データの入力規則」にて「リスト」を選択し、「元の値」「=INDIRECT(都道府県のセル)」を入力します。今回の場合、都道府県のセルは「A2」にあるので、「=INDIRECT(A2)」と⼊⼒しましょう。 「元の値はエラーと判断されます。続けますか︖」と表⽰されたら「はい」をクリックすると、該当する都市のみ選択できるようになります。

プルダウンの便利な活⽤例

例えばショップのエリアをプルダウンから選択すると店舗名一覧が表⽰され、さらに電話番号を⼊⼒できます。まずはA列、B列を先の⼿順(=プルダウンで⼊⼒されたデータを他のセルに連動させる)で、「都道府県」と「都市」を連動させたのと同様に、「エリア」と「店舗名」を連動させます。

次にC列について店舗名と電話番号の一覧表を別シートに⽤意し、左端列を選択して「店舗名」と名前を定義します。

全データを選択し、数式タブから「選択範囲から設定」をクリックします。 「選択範囲から名前を設定」にて店舗名の⼊った「左端列」にチェックを⼊れ、OKをクリックします。

⼊⼒⽤シートに戻り、電話番号を⼊⼒するセルにカーソルを合わせます。 「データの⼊⼒規則」から「リスト」を選択し、元の値に店舗名が⼊⼒されたセル(B2)を指定する「=INDIRECT(B2)」と⼊⼒し、OKを押します。

エリア、店舗名、電話番号が連動したリストが完成しました。

プルダウンの設定から活⽤、いかがでしたか︖エクセルは便利な機能がたくさんありますので、今回ご紹介したプルダウンの使い⽅をぜひ活⽤してみてくださいね。

サンプルデータのダウンロードはこちら
サンプルデータダウンロード
(エクセル「プルダウン」設定活用術.xlsx)

キャリアHUB編集部

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