プロのエクセル活用術「条件付き書式」シーン別活用方法【サンプルつき】

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2023/09/06

※この記事は、2016年10月6日に執筆し、加筆・修正を加えたものです。

Microsoft Excelでは(以下、エクセル)には、あるセルの値を基準として、指定したセルの背景色や文字色を自動で変更し、表示させることができる「条件付き書式」という機能があります。この機能の活用方法を知っていれば、売上達成の成否や、学生のテスト結果の合否などをビジュアルでわかりやすく確認できます。ここでは、その設定方法の基本と使い方をご紹介いたします。
記事の最後に、ダウンロードしてすぐにご活用いただける無料の条件付き書式サンプルデータもご用意しています。

条件付き書式とは?

条件付き書式とは使用者がルールを設定し、セルの値がそのルールに則っていればフォントの色や塗りつぶしの色を自動的に変更してくれるという機能です。

セルに入力された数値を基準に条件付き書式を設定

まずはセルに入力された数値を基準にして、そのセルを条件によって自動的に書式(フォントや塗りつぶしの色)を変更するように設定すると、どのようなことができるかをご紹介します。

上図はある会社の4月から7月の支店別売上データを集計した表です。今回はこの表をサンプルとして解説を進めます。

この会社では4月から7月の売上目標を2,000万円以上としています。そこで、目標達成がわかるように、2,000万円以上のセルにはフォントを青色、背景は水色の塗りつぶしが施されるよう、条件付き書式で設定を行いました。
また、売上の最低ラインを1,500万円としているため、1,500万円未満のセルには、フォントを赤色、背景はピンク色の塗りつぶしが施されるよう、条件付き書式で設定を行いました。

このように、条件付き書式を使えば、セル内の数値の目標達成をひとで把握できます

特定のセル数値を基準別のセルに条件付き書式を設定

あるセルに入力された数値を基準として、別のセルに条件付き書式を設定します。この機能を使って、支店の合計値(F列)で、売上目標を達成している支店名(A列)に書式を設定し、目立たせたのが、下図です。4支店が目標を達成していることが、ひとかります。


条件付き書式を設定することで、データが見やすくなり、とても便利ですね。次に、具体的な設定方法をご紹介します。

条件付き書式の設定方法

まず 「ホーム」タブをクリックし、「スタイル」グループにある「条件付き書式」のアイコンをクリックします。こちらのメニューでさまざまな条件付き書式を設定できます。

力された数値を基準にそのセルに条件付き書式を設定

冒頭で説明した例で、セルに入力された数値を基準、そのセルの書式を設定する場合に、2,000万円以上のセルの書式を変更する方法をご紹介します。
まず合計の数字が入っている全てのセルを選択します。 次に、「条件付き書式」で「セルの強調表示ルール」を選択し、「指定の値より大きい」をクリックしましょう。

そして、数値の記入欄に「2000」と入力して、右側の書式のプルダウンで「ユーザー設定の書式」を選択します。

セルの書式設定画面で、好みの書式を設定します。今回は、フォントを青、塗りつぶしを水色に設定してOKを押します。

同様に「指定の値より小さい」という条件で、1,500万円以下のセルの書式も設定してみましょう。
ここでは、書式のプルダウンから「濃い赤の文字、明るい赤の背景フォントを赤」で設定しました。その結果、下図のように色分けされ、達成・未達をひとで把握できるようになりました。

特定のセル数値を基準別のセルの条件付き書式を設定

次に、あるセルに入力された数値を基準として、別のセルの条件付きを設定する方法をご紹介します。ここでは、支店の合計値を基準に、支店名(A列)を色分けします。
まず、売上目標である2,000万円を達成している支店に条件付き書式を設定して目立たせます。支店名(北海道~九州)のセルを選択し、「条件付き書式」から、「新しい書式ルール」をクリックしてください。

「ルールの種類を選択してください」「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、「次の数式を満たす場合の値を書式設定」の欄に「=F4>=2000」と入力します。 次に「書式」をクリックして、フォントや背景の色を設定し、「OK」ボタンを押します。

下図のように関東、首都圏、関西、九州の支店名のセルの書式が変更されました。

使える!条件付き書式2選

条件付き書式の設定方法がわかったところで、応用編として条件付き書式を使った便利なテクニックを2つご紹介します。 ぜひ活用してください。

1. 平均より上(下)のセルを条件付き書式設定

6人でテストを行ったとします。氏名の右隣は得点です。 平均点より上の人をピックアップしたい場合は、「条件付き書式」→「上位/下位ルール」「平均より上」と選択していくと出てくる「平均より上のセルを書式設定」を使うことで、書式を変更できます。同様に、「平均より下」を選択していくとてくる「平均より下のセルの書式設定」を使えば、平均点を下回る人をピックアップできます。

2. 次の範囲にあるセルの書式設定

「条件付き書式」→「セルの強調表示ルール」→「指定の範囲内」と選択していくとてくる「次の範囲にあるセルを書式設定」を使うことによって、特定の範囲のみの数値が記されたセルの書式を変更できます。
上図の例で、80から90までの範囲内の数値が記されたセルの書式を変更しています。 以上のように、エクセルの条件付き書式を活用すれば、自分が必要とする情報をひとで把握できます。

3. カレンダーで営業日と休日の色を変える

続いて、条件付き書式を応用してカレンダーを作成する方法をご紹介します。
カレンダーを作成する際、日曜日など特定の曜日の色を変更すると、どの日が営業日で、どの日が休日なのかがわかりやすくなります。

そこで、条件付き書式を使って曜日で色を変更する方法をご紹介します。 上記で説明した「文字列を含むセルを書式設定」を活用すれば、日曜日に色をられます。 「ホーム」タブを選択して、「条件付き書式」のアイコンを選択してください。




「条件付き書式」→「セルの強調表示ルール」→「文字列」と選択し、「日曜日」と入力し「OK」ボタンを押せば完了です。

4. 空白のセルの色を変え、入力し忘れを防止する

エクセルの条件付き書式を使えば、空白のセルのみ色をつけることも可能です。 この機能を使うことにより、記入漏れなどを防ます

上図の表には東北支店の5月の数値が抜けています。そこで、条件付き書式を使用して空白の部分に色をつけてみましょう。
支店の売上を入力する範囲を選択し、「ホーム」タブの「条件付き書式」から「その他のルール」を選択します。

「指定の値を含むセルだけを書式設定」の項目内で、「セルの値」になっている所を「空白」にし、書式を設定し、「OK」ボタンを押します。ここでは、書式を背景のみ黄色にしてみました。入力漏れをひとで確認できますね。

 


いかがでしたか? エクセルの条件付き書式を活用することによって、エクセルの表を自分が見やすいように加工できます。 数値や文字を探す手間を省いたり、入力ミスを防いだりできるため、業務効率改善につながります。ぜひ条件付き書式を使いこなして業務に活かしていきましょう。

エクセル「条件付き書式」シーン別活用術サンプルデータのダウンロードはこちらから
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キャリアHUB編集部

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