AI時代に「選ばれる人」の共通点。世界基準の潮流から読み解く、後悔しないためのキャリアの築き方

企業の成長への期待が高まる今こそ、キャリアアップの好機
積極的なAI活用などを背景に、日本企業の多くが「自社の成長」に強い自信を持つようになっています。ランスタッドが毎年実施している調査によると、日本企業の100%が翌年の成長に自信を持っており、決して低くない世界平均(95%)を上回っています。
一方で、同様の見通しを持つ日本の働き手は21%しかいません。世界の働き手では51%と半数を超えるのに対し、大きく下回っています。加えて会社や仲間への信頼が薄く、主にワークライフバランス維持のために現職に留まるといった傾向もあり、まるで「静かな退職」のような状況をイメージさせます。
企業側の強い自信は、裏を返せば、共に働く人々への高い「期待」の表れでもあります。企業の高い期待をプレッシャーとしてではなく、「自分をアップデートするための追い風」として捉え直してみませんか。どうすれば一歩先を行く自信を手に入れられるのか。
世界基準の潮流から、そのヒントを探ります。
AIの進化を追い風に、市場価値を一段引き上げる
AI・テクノロジーはまだまだ先行できる分野
今や多くの企業がAIを業務に取り入れようとしており、技術革新が進んでいます。一方で「最新のテクノロジーを使いこなせる」と考えている日本の働き手は世界全体と比較しても半数以下に留まります。また、過去の調査では世界全体の半数以上にあたる雇用主が「AIなどの将来を見据えたスキルを身につける機会を提供している」のに対し、日本では3割以下に留まるという結果も残っています。
こうしたことから、私たちがAI活用に自信を持てない原因は、個人の資質ではなく「環境(機会)」が大きく影響していると見ることができます。
しかし、この状況は視点を変えればチャンスとも言えます。周囲の多くがまだ手探り状態にある今、自律的にAI活用を学び始めることは、労働市場においてあなたを「実務とAIを掛け合わせて成果を出せる希少な人材」へと押し上げる鍵になります。
AIエージェント活用やAIトレーナーを目指し「効率化後も残れる人材」に
ランスタッドの調査結果によると、「職場でのAI導入は主に企業に利益をもたらし、自分たちに利益をもたらさないと考えている」働き手は世界全体で47%に及ぶのに対し、日本では半数以下の22%に留まります。職場でのAI導入が世界に後れを取る中、AIに対してポジティブというより「AIが企業や自分たちの業務にどれほどの変革をもたらすのか」という実感を、まだ十分に持てていない方も多いのではないでしょうか。
今、世界市場で最も求められているスキルの一つが「AIエージェント活用」です。これはプロンプトで回答を得る従来のAI利用スキルではなく、AIを「自律的にタスクを完遂する代理人(エージェント)」として設計・管理するスキルのこと。AIエージェントスキル関連の求人は2025年を通じて世界で1,587%も増えています。また、AIに最適なデータを学習させて育成するAIトレーナーや、プロンプトの設計や開発を行うプロンプトエンジニアの求人もまだまだ多く見られます。
私たちは今のうちにAIリテラシーを高め、業務効率化後も「人にしかできない仕事」を任される立場を目指すべきでしょう。
「スキルの掛け合わせ」で、どこでも選ばれ続ける自分を作る
日本でもキャリアの多様性の兆しが表れる
変化の激しい時代において、今世界で主流になりつつあるのが「ポートフォリオ・キャリア」という考え方です。
かつての日本では、一つの会社や職種で、ハシゴを一段ずつ上がるような直線的なキャリアパスが王道でした。しかし現在、こうした従来型の歩みを希望する人の割合は、世界全体で4割ほどなのに対し、日本では2割を切るという結果が出ています。「定年まで同じ職場で働く」モデルは、あれほど盛んであった日本でももはや唯一の正解ではなくなりつつあるようです。
代わって、世界基準の新しいスタンダードになりつつあるのが、多角的な経験を自らの資産にする「ポートフォリオ・キャリア」です。これは、一つの業種・職種に専念するのではなく、多様なプロジェクトや経験を積み上げ、「スキルの引き出し」を増やしていく働き方のことです。副業などの並行した働き方はもちろん、社内での異動や新しい挑戦を通じて、自分の中に「複数の武器」を揃えていくことも、ポートフォリオ・キャリアの立派な一歩です。その姿勢こそが、不透明な未来において「どこでも選ばれ続ける力」という確かな自信の土台になります。
AI時代だからこそ価値が増す「人との繋がり」と「世代を超えた協力」
「信頼できる仲間」は会社にいるか?
最新の調査では、日本の働き手は世界平均に比べ、社内の人々との信頼関係を低く評価していることが分かりました。「自社の経営層を信頼している」、「同僚を信頼している」、「マネージャーと強い関係を築いている」という日本の働き手はいずれも世界平均より少なく、特にマネージャーとの関係の希薄さが目立ちます。
また、「協力して他者の意見を取り入れると生産性が向上すると考えている」、「視野を広げるために異なる世代の人々に頼っている」と答えた日本の働き手も、世界全体を大きく下回っています。こうしたデータからは「会社や仲間には頼れない」「職場では自分一人で頑張らなければならない」という心理的な距離感が窺えます。
「経験」と「最新技術」を交換し、共にアップデートする
興味深いことに、AI導入が進んでいる現場ほど、実は働き手とマネージャーの信頼関係が良好であるというデータもあります。AI導入という、これまでの経験や知識に依存しない取り組みをきっかけに、世代間の交流や対話、情報交換などが活発になった可能性が考えられます。
AIなどの最新技術も、使いこなすにあたっては「人として積み重ねたスキル」が反映されるものです。最新テクノロジーに関する知識だけでなく、業務で活きる経験やノウハウの両方を備えることが「人にしかできない仕事」に繋がります。
上の世代からは下の世代へ経験に基づく目利きや判断のノウハウを授け、その代わりに下の世代は上の世代へ最新テクノロジーのリテラシーを提供していく。そのような世代を超えたスキルの交換ができるようになれば、個人では到達できない高い価値を生み出せるようになります。
異なる世代の強みを掛け合わせる。そのしなやかなコミュニケーション力こそが、AI時代に「人にしかできない仕事」を任されるための、最強のスキルになるはずです。
世界基準の視点から、あなたらしい次の一歩を
今回のキャリアアップのヒントは、ランスタッドが20年以上にわたって実施している、世界の労働者を対象とした働く意識調査「ランスタッド・ワークモニター」に基づいています。最新の2026年版では、世界35の国と地域で27,000人を超える労働者と1,225社の企業、世界中の300万件を超える求人情報を対象に、2025年10月に調査・分析が行われています。
日本の調査結果は、例年、世界平均と比べて数値が控えめに出る(慎重な回答が多い)傾向にあります。しかし、その数値の裏にあるのは、ご自身のキャリアに対する真摯な姿勢と、まだ見ぬ可能性=「伸びしろ」に他なりません。
まずは、レポートから世界基準のスキル動向やキャリア形成を学び取り組むことで、一足先に次世代型のキャリアコースを歩めるチャンスが巡ってくるかもしれません。
一足先に、次世代型のキャリアを歩み始める。
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