サバティカル休暇とは?休暇制度の種類を解説
サバティカル休暇という制度をご存じでしょうか?これは、最近取り入れられているユニークな休暇制度の一つです。今回は、基本的な休暇制度から企業独自に導入しているさまざまな休暇制度まで、ワークライフバランスや働き方改革が注目される昨今の休暇制度情報をご紹介します。働きやすい職場を探している方は、就職・転職先を検討する際の参考にしてみてくださいね。
サバティカル休暇とは?さまざまな種類の休暇制度が誕生
ワークライフバランスや働き方改革が注目される近年、さまざまな種類の休暇を導入している企業が増えています。その中でも長期休暇が取れることで注目されているのが、サバティカル休暇です。
サバティカル休暇とは、企業ごとに定めた在職期間や条件をクリアした従業員が、取得理由の制限なく数ヵ月~1年の休暇を取れる、というヨーロッパを中心に普及している制度です。中には、1年を超えて数年単位で休暇を取得できる企業もあります。
その他にも、企業によってさまざまな休暇制度が導入されています。例えば、有給休暇とは別に取得できるリフレッシュ休暇、飲みすぎた日の翌日に取得できる二日酔い休暇、年代に応じて休暇日数が変動する失恋休暇など、ユニークな休暇制度を設けている企業もあるほどです。
企業がこのような休暇を導入する理由には、離職防止やスキルアップ、ハイスキル人材の確保などさまざまな目的が背景にあります。
転職時に押さえておきたい基本的な休暇制度
上記のユニークな制度ばかりではなく、法律で定められた法定休暇、企業が福利厚生で設けている法定外休暇(特別休暇)といった基本的な休暇制度は、就職・転職の際に確認しておきたいポイントです。就職・転職で求人票を見る際は、必ずこれらの休暇制度をチェックしておきましょう。
法定休暇
法定休暇とは、法律で定められた休暇のことです。そのため、企業には就業規則への明示と従業員へ取得させることが義務付けられています。法定休暇は、「労働基準法」と「育児・介護休業法」で定められた2種類の休暇に分けられます。
労働基準法で定められた法定休暇は、年次有給休暇や産前・産後休暇などです。政治活動や選挙活動への参加や裁判員の職務を行う際の時間などを確保する公民権行使休暇も、法定休暇に含まれます。
育児・介護休業法で定められた法定休暇は、育児休暇や介護休暇、子の看護休暇などが該当します。
法定外休暇
法定外休暇は、企業が独自に定めた休暇で、「特別休暇」と呼ばれることもあります。法定休暇とは異なり法律で義務付けられてはいないため、休暇の種類や期間などは企業ごとに大きく異なります。つまり、前述のサバティカル休暇などのユニークな休暇は法定外休暇の一つです。
代表的な法定外休暇は、夏季・年末年始休暇、慶弔休暇などです。
休暇以外の働きやすさに繋がる制度もチェック
ワークライフバランスや働き方改革に関連して、休暇制度以外にも働きやすさに繋がる制度や取り組みなどを設けている企業もあります。
週休2日制を導入している企業は多いですが、近年は週休3日制を導入する動きが見られます。休日を増やすことによって育児や介護の両立を支える、プライベートの充実を促すことで、生産性やモチベーションアップが期待できます。
新型コロナウイルスの流行によって人との接触を避けるため、導入が推進されたテレワーク制度も働きやすさに繋がるでしょう。自宅で仕事ができるため時間や勤務場所に制限がある人でも働きやすく、プライベートを重視した働きやすさ向上に繋がる制度の一つです。
また、勤務終了後から翌日の勤務開始までにインターバル(休息時間)を設ける「勤務間インターバル」も、厚生労働省が導入を推進している制度です。この制度はインターバルを設けることにより、プライベートの時間や睡眠時間を確保することが目的。厚生労働省では中小企業を対象とした助成金制度で勤務間インターバル導入を支援しています。
自分が欲しい休暇制度があるか?も仕事選びの一考に
休暇制度は働く上で必ずしも最重要項目ではありませんが、働きやすい環境で長く仕事をしたい、ワークライフバランスを実現させたいのであれば、各企業が設けている休暇制度が仕事選びの一つのポイントになります。就職や転職時に求人をチェックする際は、休暇制度を比較検討の際の一助にしてみましょう。