リーダーシップを磨くおすすめ本
リーダーシップを効果的に発揮することで仕事が円滑に進み、個人・組織のモチベーションが飛躍的に高まり、目標達成に近づきます。このリーダーシップについて書かれた本はこれまでに多数出版されていて、その中でも常にランキング上位にある書籍をいくつかご紹介したいと思います。
また、2020年までに女性管理職の占める割合を30%にするという日本政府の目標の下、今後の活躍が期待される女性リーダーシップについて書かれた書籍も後半でご紹介します。
リーダーシップを磨くおすすめ本
「人を動かす」 ―デール・カーネギー著
1936年に出版され、80年経った現在でもベストセラー本として多くの支持を得ているデール・カーネギー著の「人を動かす」。仕事やプライベートで人から好かれ、人を動かすための原則が4部構成で書かれています。今回はその中から「人を動かす三原則」、「人に好かれる六原則」、そして「人を変える九原則」に着目しご紹介します。
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人を動かす三原則
"人を動かす三原則"で先ず書かれている「人を批判も非難もしないこと」で、カーネギーは人を非難しても相手に防御壁をひかれ、反感を買うだけなので何のメリットもないと断言し、代わりに自分自身を磨き・改善したほうが多くのメリットが得られると述べています。
2つ目に人を動かすには人が欲しがっているものを与えること、人は人から認められることを渇望しているので「率直で、誠実な評価を与えること」の大切さを言っています。
そして最後に「強い欲求を起こさせる」を挙げ、他人を動かすには先ずは相手の立場に立ち、相手が何を求めているかを知ること、そして求めているものを手に入れる方法を教えることで相手に強い欲求をおこさせることができるとカーネギーは言っています。
人に好かれる六原則
人は自分自身に関心を寄せる一方で、他人へはあまり関心を持たない傾向にあるので、人から関心を寄せてもらうには先ず自分自身が相手に関心を持つことが大切であるとカーネギーは言います。従って"六原則"は「誠実な関心を寄せる」から始まり、「笑顔で接する」、「名前を覚える」、「聞き手にまわる」、「相手の関心を見抜いて話題にする」と続きます。
そして、最も注目したいのは最後の「心からほめる」です。なぜならカーネギーは本書の中で繰り返し人に重要感を与える大切さを述べています。心から人をほめることが自己の重要感を感じさせる一番の近道であり、プライベートの充実はもちろんのこと、ビジネスの様々な局面においても「心からほめる」が成功への鍵であると書かれています。
人を変える九原則
本書の最終章です。カーネギーの唱える人から好かれ、人を動かすための原則がまとめられた章といっても良いでしょう。ひとつひとつ丁寧に見てみましょう。
- 「まずほめる」
- 部下のミスを注意したり、改善を求めたりする時でもいきなり非難するのではなく、先ずは相手をほめるところから入ること、そうすれば部下も指摘されたことを快く受け止めることができます。
- 「遠まわしに注意を与える」
- "まずほめる"だけでは足りない敏感な人がいるのも事実です。そういう人にはほめた後に「しかし」と続けて注意するのではなく「そして」とつなぎ、"遠まわしに注意を与える"のが正しい選択です。
- 「まず自分の誤りを話した後、相手に注意を与える」
- 「私も昔はそうだった、でもこうしたら改善できた」など、まずは自分の失敗談から話し始めることで相手の不快感を抑えながら改善点を伝えることができます。
- 「命令をせず、意見を求める」
- 相手と一緒に考え、意見を求めること、こちらから一方的に命令や指示をだしても相手の反感を買うだけです。自主性を持たせることが目標達成への近道となります。
- 「顔を立てる」
- たとえ自分が正しく相手が間違っていたとしても、相手の顔をつぶさないように物事を解決することが大切です。とくに長期的な関係が続く場合は注意が必要で、相手の心情を察しながらの対応が求められます。
- 「わずかなことでも、すべて、惜しみなく、心からほめる」
- うわべだけのほめ言葉では何の意味も成しませんが、人を本当の意味でほめることで本人も知らなかった能力に気付かせてあげることもできます。
- 「期待をかける」
- 人は他人から期待をかけられると、それに応えようとモチベーションが上がります。相手を頭ごなしに叱るのではなく、今の課題より一歩先を行った課題を共有し、それを任せることで改善しようと自ら動き出してくれます。
- 「喜んで協力させる」
- 相手が欲しがっているものを知ること。それは地位、お金、スキルや経験かもしれません。その"何か"を手に入れる手段がここにあることを示せば、人は自然とモチベーションが上がり喜んで協力してくれるでしょう。
その他おすすめの書籍
「リーダーになる[増補改訂版]」 ―ウォレン・ベニス (著)、伊東奈美子 (翻訳)
自分自身になること、自分らしい仕事をすること、それが唯一リーダーになる方法であると本書で教示するウォレン・ベニス。 これからリーダーになりたい人、またそうでない人にも、是非一読いただきたい。
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「ビジョナリー・カンパニー 2 飛躍の法則」 ―ジム・コリンズ (著)、山岡 洋一 (翻訳)
ヒット作「ビジョナリー・カンパニー」から約7年、その第2弾として現れた本書では、飛躍を遂げた企業とそうでなかった企業を比較・分析。成功へのポイントが各章で分かりやすくまとめられている経営のバイブル的な一冊と言えるでしょう。
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「チェンジ・リーダーの条件 みずから変化をつくりだせ! (はじめて読むドラッカー (マネジメント編))」 ―P・F. ドラッカー(著)、上田 惇生(翻訳)
経営界の重鎮であるドラッカーの知恵が分かりやすく翻訳されている。マネジメントに対する考えが様々な視点からドラッカー流に定義されていて、まだ彼の作品を読んだことの無い方などドラッカー初心者にもお薦めです。
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「プロフェッショナルマネジャー」 ―ハロルド・ジェニーン(著) 、田中融二(翻訳)
かつての巨大コングロマリット米ITTの最高経営責任者として「58四半期連続増益」を遂げたハロルド・ジェニーンの経営論。また巻末ではファーストリテイリング会長兼CEOの柳井氏が解説を加えている。
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女性にお薦めしたいリーダーシップ本
女性管理職「2020年に30%」
1986年の男女機会均等法、1992年には育児休業法を制定、そして2020年までに女性管理職の占める割合を30%にするという日本政府。今後、拡大と必要性が高まる女性のリーダーシップについて書かれたおすすめの本をいくつかご紹介します。
「LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲」 ―シェリル・サンドバーグ (著)、川本 裕子 (その他)、村井 章子 (翻訳)
全世界で150万部、日本国内でも10万部を突破したFacebookのCOO、シェリル・サンドバーグが書いたこの話題作では、女性がキャリアとプライベートを両立させる方法が明解でわかりやすい事例とともに紹介されています。
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「女性のためのリーダーシップ術」 ―猪俣 恭子(著)
「部下が自ら考え行動できるよう後方支援する」、これこそ女性に合ったリーダーシップであると現代の女性リーダーに向けて書かれている本書は、女性の多い職場の男性上司や、女性の力を活用したいと思っている男性にも是非読んでほしい一冊です。
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「女性(あなた)の知らない7つのルール 男たちのビジネス社会で賢く生きる法」 ―エイドリアン メンデル (著)
男性社会のルールを冷静に、そして現実的に対処する方法など女性が男性社会で賢く生きる7つのルールを紹介。もっと早く読んでおけば良かったと感じる一冊です。
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いかがでしたでしょうか。少し前に読んだものも、時間が経って立場や環境が変わると印象が違ってくるものです。カーネギーの書を始め、すべての書で共通していることは、学んだことを実践し、成功や失敗を繰り返して、初めて自分自身の能力になるという教えです。
皆さんも職場や生活の中で実際に取り入れてはいかがでしょうか?
キャリアHUB編集部