資格の正しい書き方は?履歴書に書くべき資格、書かなくてもいい資格

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2023/08/17

※この記事は、2016年8月3日に執筆し、加筆・修正を加えたものです。

履歴書の資格欄の正しい書き方はご存知ですか?資格がわからない、資格がないときは何を書けばいいのか、など多くの疑問があるのではないでしょうか。
履歴書を書くコツは人事目線で「見るポイント」をきちんと理解し、書く内容を決めることです。そこで今回は、履歴書のフォーマットとともに資格の正しい書き方を詳しく解説します。

履歴書の資格欄、書き方の基本

履歴書を書く際は、採用担当者がどのようなポイントで資格欄を見ているかをおさえておきましょう。 まずは、仕事に必要なスキルを身につけているかということ。転職者に求められるのは、一定レベル以上のスキルと実務経験です。これまでにどのような経験やスキル、知識を身につけてきたのか、そしてどのような資格を希望職種に活かせるかをしっかりと伝えましょう。

同時に、資格を取得しているということは向上心や成長意欲の強さの判断材料にもなるため、意識的にアピールできるとよいでしょう。とはいえ、応募企業や職種に関連のない資格や免許を記入していると、採用担当者は「この人は何がやりたくて転職したいのかわからない」とあまり良い印象を抱かれないことも。記入する資格・免許の取捨選択が重要です。

資格欄を書く前に、募集要項をチェックする

記載する資格を考える前に、募集要項をきちんとチェックしましょう。
たとえば、募集要項に簿記検定2級以上と書いてあるにもかかわらず3級しか保持していない場合、「日本商工会議所簿記検定3級」とだけ書いていては募集の要件を無視していると見なされてしまいます。

このような場合は、「日本商工会議所簿記検定3級の資格はあるため、来年は2級の資格に挑戦する予定」などと挑戦する意欲を示しておくことが必要です。

複数の資格を書く順番

希望職種に関連のあるものから順に書き、業務に必要な知識や技術のレベルを裏付けましょう。業務に直結しない資格は、基本的にはあまり重視されませんが、取得難易度の高い資格は加えてもよいでしょう。

資格の書き方

資格の名称は、正式名称で記載します。「英検」「簿記」などの略語は使いません。取得資格が国家資格である場合は資格の名称だけの記載で構いませんが、民間資格の場合は、その資格の実施団体も併記しましょう。

また、年月日は履歴書全体で西暦か和暦かどちらかで統一します。何年も前に取得した資格を記入すべきかどうか迷う方も多いでしょうが、募集要項に関係ある資格や、取得が難しい資格であれば書くとよいでしょう。いつどのような資格を取得したかは、前向きな姿勢やキャリアを理解するための参考になるからです。

[参考]資格の正式名称例

  • MOS→ Microsoft Office Specialist
  • 漢検 → 日本漢字能力検定
  • 英検 → 実用英語技能検定
  • 秘書検 → 秘書技能検定
  • 簿記 → 日本商工会議所簿記検定
  • 宅建 → 宅地建物取引主任者
  • 普通自動車免許 → 普通自動車第一種運転免許
  • 大型免許 → 大型自動車免許

資格がない場合の対処法

自動車免許や有用な資格、勉強中の資格もない場合は「特になし」と書きます。しかし、資格や免許がない場合でも、語学やパソコンのスクール通学、セミナー受講など、専門教育を受けた履歴を示して空欄を埋めることも可能です。それらの経歴は免許・資格に準じるものとして、応募者の意欲や評価を高める客観的な情報となります。

また、資格欄を埋めようとして、応募企業に関連性のない資格や免許が記入されていると、採用担当者は応募者の志向に疑問を持つことになるので避けましょう。ましてや嘘の記載は絶対にしてはなりません。

勉強中・取得予定の資格の書き方

まだ取得していなくても、応募した業務に関連した資格取得に向け勉強中であれば、その旨を記載して意欲や積極性をアピールしましょう。たとえば、「現在 TOEIC公開テストは800点を目標に勉強中」「日本商工会議所簿記検定2級取得に向けて勉強中」などと記載するとよいでしょう。ただし、なんでも「勉強中」と書くと、企業側から「取得してから書いてほしい」と思われ逆効果になる場合もあるので、書く内容が評価されるかどうかの見極めも肝心です。
また、試験日が決まっていて合格が見込まれる場合には、「○月に取得予定」とするのもよいでしょう。

業務に直接関係しない資格は、記入しても、あまり重視されることはありません。しかし、面接において、その資格に関連させて効果的に自己PRできるのであれば記載してもよいでしょう。資格欄も重要な自己PRの要素と捉え、アピールする意欲と積極性も必要です。

履歴書に「書くべき資格」「書かなくてもいい資格」とその書き方

取得した資格が多く資格欄に書ききれない場合は、希望職種に関係のある資格から、重要度に応じた優先順位をつけて記載することが大切です。

書くべき資格

書くべき資格一覧
(1)国家資格
(2)TOEICなど語学系の資格
(3)普通自動車免許
(4)MOSなどパソコン系の認定資格

(1)国家資格

国家資格は、志望する業務に関係しなくても、過去の職種の証明にもなるので記載しましょう。資格は、「○○試験合格」のように記載し、免許は「○○免許取得」と記載します。また、同じ国家資格で複数の級に合格している場合は、下級の合格は省略が可能です。

(2)TOEICなど語学系の資格

TOEICは資格ではありませんが、スキルの判断材料として認知度が高いため、英語力アピールのために記載するとよいでしょう。ただし、所持しているスコアには注意が必要です。一般的に、ビジネスに活用できると判断されるのは600点以上で、外資系企業で求められるスコアは700点以上です。

英語力をアピールするはずが、スコアが低すぎると「これしかできない」と見なされてしま逆効果になることもあります。おおよそ何点以上が評価対象になるかを把握するには、応募した業種・業界に属している企業各社の応募基準をチェックしましょう。

(3)普通自動車免許

自動車の運転免許は、たとえペーパードライバーであったとしても必ず記載しましょう。業務上運転免許が必須な場合、特に外出の機会が多い営業職などの場合は、企業側も運転免許の有無をチェックするケースが多いようです。

運転には無関係の業種でも、意外な場面でニーズがあることも考えられます。とはいえ、希望職種に関連する資格を優先するのは言うまでもありません。自動二輪免許などは、希望職種と関連がなければ「趣味」の欄に記入しましょう。

(4)MOSなどパソコン系の認定資格

近年、パソコンを使わない職種のほうが少なくなってきていると言っても過言ではないでしょう。MOS(Microsoft Office Specialist)などのパソコン関連の認定資格は希望職種と直接関連がないとしても、パソコンのスキルをアピールするためにも記載しておくといいでしょう。

書いても書かなくてもいい資格

書いても書かなくてもいい資格一覧
(1)「趣味」の認定資格
(2)「スポーツ」の級・段

(1)「趣味」の認定資格

漢字検定は、この資格がなければ業務ができないというわけではないため、重視する企業と重視しない企業があるでしょう。ただし、手書き書類を作成する機会が多い事務職や日本語力を問われる職種には強みとなるので、記載したほうがよいでしょう。
簿記も希望職種に必要ではない場合、優先度は低くなりますが、一般的には、基本的なお金の流れを理解していることは好意的に捉えられる傾向があります。特に数字に強いことをアピールしたほうがよい職種では、簿記の資格は記載しておくことをお勧めします。

仕事に関係のない資格で、話のネタとして入れておきたいもの、たとえば世界遺産検定や日本酒検定など、少し目を引くものなどは、「趣味・特技」の欄に記入するとよいでしょう。

(2)「スポーツ」の級・段

剣道三段、空手三段、スキーのインストラクター資格などは、直接業務に関係しなければ記載は二の次です。とはいえ、面接の際の話題作りに役立つこともあるので「趣味・特技」の欄に記入するとよいでしょう。

資格欄に嘘を書いた場合どうなる?

言うまでもありませんが、嘘を書くことは許されません。万が一嘘を書いて気付かれることなく採用されたとしても、事実が判明した段階で解雇となることも覚悟しなければなりません。

免許・資格は、あなたの能力を客観的に証明する項目です。資格欄の書き方のポイントをおさえて、好印象を与える履歴書を作成してみてください。

ライタープロフィール

みらいみゆきコンサルタント事務所 代表
大場美由紀

JCDA認定CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)、メンタル心理カウンセラー資格、女性労働協会認定講師、小論文講師。高校生に対する大学入試小論文指導講演を各地の高校にて多数行う一方、就活生のカウンセリングやES添削、社会人の転職・再就職支援のための講座を精力的に行っている。みらいみゆきコンサルタント事務所

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