マナーを確認!退職届と退職願の違いと書き方を知って、円満退社しよう【テンプレート付】

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2022/03/09

退職届を正しく書いて、円満に退職することは、転職を成功させるための大事な要素の一つです。ここでは、退職届と退職願の違いや具体的な書き方だけではなく、マナーや予備知識についてポイントを絞ってご紹介します。最後に、テンプレートのダウンロードもご用意しましたので、ご活用ください。

退職届のマナーと予備知識を確認しよう

まずは退職届に関するマナーを確認していきましょう。

退職届を提出する前に、まずは上司に相談

仕事をしていると「こんな会社辞めてやる!」と思う時もあるでしょう。しかし、ここで感情に任せて退職届を提出するのは社会人として常識を疑われます。まずは冷静に考えて、その上で退職という決断をしたら、今度はきちんと手順を踏んで円満退社を目指しましょう。

円満退社が重要な理由は、転職先で何らかのお付き合いが発生する可能性があったり、退職後も、退職した職場の人と良好な人間関係を継続できたりするからです。一度壊れてしまった信頼関係を修復するのは容易ではありません。

では、円満退社のための手順を確認していきましょう。

まずは上司に相談です。相談するタイミングは、「会社を辞めたい理由が明確になった時」です。とはいえ、退職理由が会社に対する不満や人間関係などネガティブな場合、正直に伝えることは得策ではありません。「チャレンジしたいことがある」、「別の業界で学びたい」など前向きな理由を事前に用意しておきましょう。
そのうえで、周囲に人がいない時を見計らって、直属の上司に「ご相談したいことがあるのですが、お時間よろしいでしょうか?」と声をかけます。
退職理由をどのように伝えればいいかは、「退職理由で伝えていいこと、伝えないほうがよいこと分類」も参考にしてください。

今日相談して明日退社、というわけにはいきません。後任者の選定、引継ぎ期間を考慮して、遅くとも希望退社日の1ヵ月半前迄には相談するようにしましょう。

退職届と退職願の違い

どちらも退職を決めた時に提出するものですが、違いをしっかりと覚えておきましょう。
退職届は一度提出したら撤回することができません。「気が変わりました、なかったことにしてください」は通用しないということです。労働者からの宣言である退職届は、退職する意志が固く、会社からの引き留めがあったとしても決意に変わりがない場合に提出するとよいでしょう。

一方、退職願は労働者が会社に対して「お願い」するものですので、最終的に受理されるまでは撤回できます。会社と条件面で交渉の余地を残したい、それ次第で会社に残るかもしれない場合は退職願がよいでしょう。

円満退社を目指すのであれば、まずは退職願を提出し会社と話し合う姿勢を見せるほうが心象もよく、退職手続きをスムーズに進めることができます。

辞表が必要な場合

テレビドラマで、辞表を上司の机にパン!と叩きつけるシーンを見たことがあると思います。しかし辞表を提出するのは、会社の経営者や役員、公務員など限られた人だけです。このような肩書や職種でない人が辞表を提出すると「常識がない人」と思われますので気をつけましょう。

パートやアルバイトでも退職届は必要?

雇い主から提出を求められなければ不要です。契約社員・派遣社員の場合は、事前に契約期間が決まっていますので期間満了で退職の場合は不要です。しかし期間満了前に退職する場合は提出が必要となりますので、担当者に相談のうえ書式に沿った届け出をしましょう。

退職届、封筒の書き方とポイント

退職届を書くための予備知識が整ったところで、具体的な作成方法を確認していきましょう。

縦書き?手書き?書式はどうする?

退職届・退職願とも、「手書き・縦書き」が一般的な書き方です。横書きでも可とする会社もありますが、基本は縦書きと覚えておくと安心です。
会社によっては、自社のパソコン制作用定型書式がありますので、その場合はそちらを使用します。

手書きの場合、まず用意するものは、縦書き用の白い無地の便せん、サイズはA4もしくはB5です。罫線はあってもなくても構いませんが、一行ずつ綺麗に揃えて書く自信がない人は罫線があると便利です。
ペンはボールペンまたは万年筆で色は黒を用います。消せるボールペンはNGです。

「退職届」の書き方文例

退職届の書き方を、テンプレートを見ながら、解説していきます。

(1)表題を書く

「退職届」と中央に記載します。退職願の場合は「退職願」になります。

(2)本文の書き出し

「私事」と一番下から書き出します。「私事」とは、個人的なことという意味です。私の個人的なことで申し訳ありませんが・・・という謙虚な気持ちを込めて下に書きます。

(3)退職理由を書く

退職理由がいかなるものであっても、それをそのまま書いてはいけません。すべて「一身上の都合により」とします。
退職届の場合は、その後に退職日を書き「退職いたします」と続けます。
退職願の場合は、まだお願いをしているだけですので退職希望日を書き「ここにお願い申し上げます」と書きます。

(4)と(5)退職日、部署名、氏名、押印

上司と相談した退職日を記載します。その横に、部署名と氏名を書き、押印します。

(6)宛名

会社名、社長名を記載します。自分の名前は、社長名より下に記載します。

横書きの場合のフォーマット例

退職届の書式の基本は縦書きですが、参考までに横書きのパターンも掲載します。縦書きの場合と記載内容は同じですが、記載順番が変わってきます。

退職届と退職願のテンプレートダウンロード

パソコン制作での提出が認められている場合の、上記フォーマットのテンプレートをご用意しましたので、ダウンロードしてご利用ください。

退職届封筒の書き方

最後に、退職届用の封筒について、書き方とポイントを確認しましょう。

表に「退職届」、裏に所属と氏名を記載

書き上げた退職届は、封筒に入れて手渡しします。
封筒は白の二重封筒、郵便番号枠が印刷されていない無地のものを使います。封筒の大きさはA4の退職届を3つ折りにして入るサイズ(長形3号)です。

表面中央に「退職届」と書きます。退職願の場合も同様です。裏面には、所属部署と氏名を書きます。封筒も黒のボールペンまたは万年筆を使用します。

便箋を3つ折りにして封筒へ

A4サイズの退職届は四隅を揃えて3つ折りにします。一回で綺麗に折れるよう、折る前に何回か位置を調整し、決まったら一気に折ります。3つ折りした退職届は、右上角が上になるようにして封筒に入れます。入れる際には皺がつかないよう丁寧に扱いましょう。
手渡しなので封はしなくても構いませんが、封筒に封印シールが貼られている場合は封をしましょう。

いかがでしたか?円満退社のための手順、正しい退職届と退職願のポイントをつかめたでしょうか。退職するための大切な書類ですので、十分注意して準備していきましょう。

*本記事は2017年3月9日に公開した内容を再編集して掲載しております。

ライタープロフィール

スマートコミュニケーションズ株式会社 代表取締役
篠原あかね

研修講師、イベントコンサルタント
(株)リクルートで研修アシスタント、秘書を経て、研修講師として活動。 強い組織創りの人材育成トレーニングを各企業で行う傍ら、自身の宴会幹事経験で得た「宴会も仕事も求められるスキルは一緒」であることを体系化した「愛される宴会部長セミナー」も開催。テレビ・雑誌など各メディアでマナーや宴会に関するコメンテーターとしても活動中。スマートコミュニケーションズ株式会社

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