仕事の人間関係で悩む方への的確で分かりやすいアドバイス
職場での人間関係が苦痛でストレスを感じ、その改善方法に悩み、仕事を辞めることも考えている方も多いのではないでしょうか?性格は十人十色、全ての人と上手に付き合える方はいないと思います。そんな仕事での人間関係を改善するための今すぐ実行できるコミュニケ―ション術を分かりやすくアドバイスします。疲れてしまう前にぜひお試しください。
仕事のストレス、57%は「人間関係」と回答
働く人のストレスの原因の第二位は職場の人間関係というアンケート結果が出ています。 かなりの方が人間関係にお悩みです。今悩んでいない方もいつ人間関係にストレスを感じるようになるか分かりませんね。
パターン別、仕事の人間関係ストレス対処法
色々なパターンに分けて、どのように対処したら良いか考えていきましょう。
苦手な上司・先輩に対する対処法
苦手な相手がいるときは、ご自分の意識の奥深くで「相手をコントロールしようとしている」か「相手の言いなりになって我慢している」ということが起こっている可能性があります。
1つ目の「相手をコントロールしようとしている」状態では、「苦手だから相手が近寄らないようにしてもらおう」とか「苦手だから相手が変わるように仕向けよう」などと、無意識に思ってしまっています。 そうした場合、相手には「あの人は私のことを分かっていない!」と思われ、余計に関係が悪化してしまうケースが多くみられます。
2つ目の「相手の言いなりになって我慢している」というのは、本来言いたいことが言えずに、自分の中で不平不満が溜まっていってしまう状態です。 この場合には相手が「あの人は気弱で思ったことが言えないようだから、そんな所を変えてあげよう」と高姿勢に出てくる事態になり、やはり関係が悪化してしまいます。
どちらにも言えるのは、相手はあなた自身の鏡だということです。 あなたが相手とどのような関係性を築いていきたいかによって、相手の態度も変わってきます。 相手のどのような部分が苦手でしょうか? 我慢しているけど、本当に言いたいことは何でしょうか? 自分の内側の声に耳を傾けてみてください。 その上で相手とどのような関係性を築いていきたいかを考え、思い切って相手に伝えてみると、関係性に変化があらわれるでしょう。
伝えるときには勇気が必要ですが、今まで大変な環境で働いてきた頑張り屋のあなたならきっとできるはずです。
職場で孤立したときの対処法
孤立してしまうと、大きな孤独感に苛まれますよね。辛い状態だと思います。そういう時は 「何か自分に非があったのではないか」と思いがちですが、自分を責めないでください。 そうやって自分自身で追い打ちをかけたり、逆に無理に明るくふるまっても、周囲には痛々しいと映ります。
孤立を辛いと感じているなら、「もしこのままの状態が続いてしまったとしたら、自分は一体どんな人生を送るのだろうか」という想像をしてみてください。とても辛いシーンが思い浮かぶと思います。「この想像したシーンのようにこのまま孤立が続いたらなってしまう」と無意識に思っていることこそが孤立していることを辛いと感じさせてしまっている要因なのです。 これは潜在意識の領域なので、想像をしていかないと気付けない部分です。 しかし、そんな未来は来ないのです。
本当に辛かったら人間関係に特化したカウンセラーに相談しても良いですし、転職を考えても良いのです。 自分の中の恐れは何かということに気付いてみると、その状況自体が気にならなくなってきます。 そうすることでまた周りの方も、今まで通りの態度で接するようになってきますよ。
図々しい・慣れ慣れしい同僚への対処法
図々しかったり慣れ慣れしかったりする相手に対しては、相手のどのような部分がストレスに感じるのか考えを巡らせてみましょう。 「この人はなんて図々しい人なんだ!」と思ってしまうことでその方の全体が嫌になってしまい、本当にストレスに感じる部分が見えなくなっている可能性があります。
相手はあなたに嫌がられていると気付かずにそういう態度を取っているかもしれません。誰だってわざわざストレスの原因になりたいとは思わないですよね。 相手のどのような行動や言葉に対して、図々しいと思い、慣れ慣れしいと感じるのか、その場面を思い出し、自分自身に問いかけてみてください。
自分がストレスを感じた部分について、気持ちを冷静に伝えてみましょう。相手の方もハッと気付き、その後の関係性に変化が生まれてくるはずです。
失敗してしまった時の対処法
失敗してしまうこと、誰にだってありますよね。 そんなとき、自分のことを「失敗してしまうダメな奴」とか「いつも失敗を繰り返す人間だ」などと責めていませんか?
ご自身に対してマイナスの固定観念を持ってはいけません。その思い込みが自分を萎縮させ、さらなる失敗を引き起こす要因になります。 失敗することで学ぶこともあるでしょうし、人に助けを求める経験から、その有り難さを知るきっかけにもなる事でしょう。
失敗したときには自分自身に対してマイナスの固定観念を持たず、その出来事を経験として蓄積し、次に活かすようにしてください。
嫌なことがあった日のマインドチェンジ法
一日の嫌な気分をリセットしたい方にお薦めしするのは、「マインドフルネス」です。 数年前から特に有効性が取り上げられているのでご存知の方も多いかと思います。
マインドフルネスとは、今この瞬間の自分の中のこころの状態に気付くことで、本来の精神状態を取り戻していくものです。ストレス対策だけでなくうつ病などにも効果があります。また仕事のパフォーマンスも向上するため、アメリカの某大手IT企業でもマインドフルネスを導入しています。
やり方は、まずは落ち着ける場所でゆっくり呼吸をしていきます。その呼吸に意識を向けながら、自分の頭に浮かんでくる嫌なことや気持ちをただ「そう感じているんだな」と眺めていきます。それが良いとか悪いとか判断せず、ただただ眺めていくだけです。 そう感じている自分に気付くことで本来の精神状態に戻り、スッキリします。 嫌な事があったそのときでも良いですし、一日の終わりに行う習慣にしても良いと思いますよ。
いかがでしたか。人間関係に悩んでいる方は、さっそく実践してみてください。悩んでいない方も、これを参考にして、今後もし問題が起きたときに悩まないで済むようになるといいですね。
「仕事に疲れてしまった時の「オフ」の使い方」、「仕事が楽しいと人生が変わる、今の仕事を楽しむ方法とは?」も参考になさってください。
神対応!断り上手のコミュニケーション術
お断りをする時に、端的に自分の状況や気持ちだけを伝えると角がたってしまい、相手に嫌な思いをさせてしまう事があります。 お断りする際にはうまく枕詞を使うことで、相手を嫌な気持ちにさせずに上手に断る事が出来ます。 今日から使えるフレーズを紹介します。
- 「今回は"ご遠慮させていただきます」
- 「今回は」と付けることで、その気は全くなくても次回に期待をさせることで相手を不快にさせずに断ることができます。
- 「ご事情、重々お察しいたします」
- 相手の気持ちを慮る事で角が立ちにくく、共感してもらえたという思いが相手の中に残るフレーズです。
- 「お役に立てず残念です」
- 何かお願いされた時に使うと良いフレーズです。相手の力になれない申し訳無さが伝わります。
- 「こちらの事情もお汲み取りください」
- 相手が無理に何かを言ってきた際に使うと、相手に諦めてもらうことができます。
- 「よく考えさせていただいたのですが」
- すぐに断るのではなく、考えた結果断るというニュアンスが加わり、誠意が伝わるフレーズです。
上手な断り方については、「仕事を頼まれやすい人必見!コミュニケーションのプロが教える上手な仕事の断り方【例文付き】」でも、ご紹介しています。
最終手段「転職」を考える時のアドバイス
色々と実践してみても、職場を離れたいと思うのでしたらそれも良いでしょう。 ただし、自分で新しい職場を探すのは意外に手間がかかり、また入社してみないと実際の雰囲気が分かりづらいという欠点がありますので、その場合は転職エージェントに相談してみることをお薦めします。 転職エージェントには人間関係で困っている事や、希望条件を話しましょう。 エージェント側は企業に仕事内容や職場についてもヒアリングをしているので、あなたに合う企業をマッチングしてくれます。場合によっては、 人間関係の改善方法、現在の職場に残って環境を変える方法について、アドバイスしてくれるでしょう。
いかがでしたか? 人間関係で嫌なことがあれば、それが大きくなる前にリフレッシュしましょう。 それでも悩みが続くのであれば、自身のこころの声に耳を傾けたり、人間関係に特化したカウンセラー、転職エージェントに相談したりしてみましょう。 皆様が晴れやかな気分で働き続け、人生が幸せに輝くことを心から願っています。
*本記事は2016年6月6日に公開した内容を再編集して掲載しております。
ライタープロフィール
市原 冴也香
人材系企業で、営業アシスタント、キャリアコンサルタントを経験。U理論に出会い、過去の延長線上ではない未来の創り方を学ぶ。現在は独立し、過去の自分を無いものに するのではなく、人間関係をキーにしながら、既に自分の中にある可能性に気付いた上で、自分らしさと愛おしさに満ち溢れた人生を創る為のコーチングサービ スを20代、30代の方を中心に提供中。
関係コンディショニングで、ぶっちゃけず、腹を割らずに人間関係を劇的に変えた先に、自分らしい彩豊かな人生を楽しもう!