雇用のミスマッチ解消に妙案なく  JILPTの大震災1年フォーラム

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2012/03/21
労働政策研究・研修機構(JILPT)は19日、都内で労働政策フォーラム「震災から1年、被災地域の復興と労働政策を考える」を開いた。被災地で足元の重要課題になっている雇用問題について、現地の事情に詳しい論者が意見を述べた。

報告者として藤沢勝博・厚労省職業安定局雇用政策課長、テーマ「被災地域の現状と雇用政策」▽伊東実・同機構特任研究員、同「被災地域の復旧・復興過程における産業・雇用政策」▽山本恭逸・青森公立大経営経済学部教授、同「被災地域の復興と新しい雇用創造~水産加工業を中心に」▽津軽石昭彦・岩手県商工労働観光部雇用対策課長、同「岩手県の復興に向けた雇用対策の取り組み~みえてきたもの」の4人が各テーマで登壇。それぞれの立場から、この1年の経過と現状の問題点について報告した。

この後、樋口美雄・慶大商学部教授が進行役となって、4人のパネルディスカッションが行われた。樋口氏も含めて、現地の雇用は改善しているものの、復旧・復興の過程でのミスマッチが目立つ点については意見が一致。しかし、ミスマッチをどう解消するかとなると、「マッチングの努力を丁寧に続けるしかない」「安定雇用に向けた転職には時間がかかる」などの意見がもっぱらで、有力な解消策はなく、問題の難しさが浮き彫りとなった。


配信元: アドバンスニュース
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