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暗闇の10年を越えて|障がいと共生するアドミニストレーターの軌跡

髙梨 理穂オペレーショナルタレントソリューション さいたま支店 アドミニストレーター

profile
東京都生まれの埼玉育ち。大学卒業後は証券会社、化粧品会社などを経験したのち人材ビジネスに転職。しかし、うつ病と診断されてから10年ブランクができる。2019年に派遣会社に再就職。その後縁あって、2021年ランスタッド入社。

支店の「顔」であるアドミニストレーター

ランスタッドさいたま支店でアドミニストレーターとして働く髙梨。2021年にチャレンジド社員(障がい者雇用)として入社しました。

 

(髙梨)「さいたま支店には私を含め2名のアドミニストレーターがいます。私たちの業務内容は、派遣中のスタッフさんに対するフォローや、コンサルタントやコーディネーターのサポートなどさまざまですが、重要なのは代表電話の応対です。さいたま支店の総合案内所と考えてもらえばわかりやすいでしょうか

 

代表電話に寄せられる問い合わせの内容は多岐にわたります。それらを瞬時に理解し、その内容に応じて適切な部署へつなぐ判断力が求められます。

 

(髙梨)「ランスタッドに興味を持ち、初めてコンタクトを図った方と最初にお話するのが私たち。ランスタッドに少しでも良い印象を持っていただけるよう、誠心誠意対応させていただきます」

 

いわば支店の「顔」ともいえるアドミニストレーター仕事の魅力について、髙梨は次のように語ります。

 

(髙梨)「アドミニストレーターは、従業員や派遣スタッフさん、取引先企業様とさまざまな方へまんべんなく接するポジションです。ひいてはそれだけ多くの感謝の言葉をもらえる仕事なので、非常にやりがいがあります。『ありがとうって言ってくれて、こちらこそありがとう』と、いつも心のなかでお返事しています」

10年の療養生活からフルタイム勤務を叶えるまで

▲証券会社時代支店の店頭で。

現在は在宅と出社のハイブリット就業で、週5日フルタイム勤務をこなす髙梨。業務をそつなくこなしているように見えますが、現在のような働き方を確立させるまで容易ではなかったと言います。

 

(髙梨)「人材業界に興味を抱いたのは、前職の化粧品会社での出来事がきっかけです。化粧品会社の方は派遣で働く方も多く、私のいた職場も定期的にスタッフが入れ替わっていました。そのなかで、楽しそうに働く方ほど業務でも高いパフォーマンスを発揮していると気付いたのです

 

人と仕事の幸せな関係性が大きな化学反応を生むことを知った髙梨は、自分も担い手になりたいと大手人材派遣会社に転職します。ところが、真面目な性格ゆえに心身のバランスを崩してしまいます。医師による診断は「うつ病」でした。

 

(髙梨)「膨大な量の仕事を振られても『期待されているのだからやらなくちゃ』と自分を奮い立たせ、無理を重ねたのが原因だと思います。主治医の勧め通りに短期間療養し、職場も変えましたが、そこでも再発。その後も転職・再発を何度か繰り返し、遂に長期間の療養を勧められました」

 

療養生活を送っていた10年間、髙梨は仕事に就くことを諦めていました。うち2年間は外に一歩も出れない引きこもり状態だったと振り返ります。

 

(髙梨)「外出を試みては身体症状に悩まされ、次第に挑戦することにも疲れてしまって。将来について考えることすら怖く、何も考えないよう思考さえ封じ込めていました。今振り返っても、あの2年間は『無』以外の表現が見つかりません」

 

家族や友人、福祉支援員の支えにより、髙梨は少しずつ自分の人生を取り戻し始めます。短時間勤務から始め、手応えを感じたところで目に留まったのがランスタッドの求人でした。

 

(髙梨)「仕事を通して人間の可能性を引き出し、人生を一歩進める体験を提供しようという姿勢を表すもの。このメッセージは10年のブランクを経て、新たな一歩を踏み出そうとしてる私の心を揺さぶりました」

 

ランスタッドしかない」そう直感して入社した髙梨は、病気とうまく付き合いながら現在まで安定的に就業ができています。

 

(髙梨)「実は通勤に不安があり、一度は応募を辞退したんです。ですが『完全在宅でいいですよ』と背中を押していただき、自宅で業務を完結できるよう環境を整備してくれました

 

その後「より多くの業務に挑戦したい」という意欲が高まり、髙梨は自ら出社を志願。現在、週2日は社内業務もこなし、着実にキャリアを積み上げています。

 

(髙梨)「仕事はうまくいくことばかりではありません。ですが、働けている今がとにかく幸せなので、ネガティブな瞬間さえ『働く喜び』の一種だと噛みしめています。あの10年と比べると、私にとっては毎日が奇跡なんです」

病気との共生を可能にした、スーパーフレックス制度

▲電話で会議をする髙梨。

長年うつ病と付き合うなかで、共生するコツが見えてきたそう話しながら、負担のない働き方を実現した方法について教えてくれました。

 

(髙梨)「私の場合、注意するポイントは2つあります。1つ目は睡眠です。生活が乱れて睡眠のリズムが狂うと、身体症状も出やすくなると気付きました。だから何があっても睡眠はしっかり取るようにしています。

 

2つ目は、1日の中でも体調に波があると自覚すること。例えば、朝は元気だったのに、午後にぱたりと動けなくなることがあるんです。そういうときは、スーパーフレックス制度を活用し、長めに休憩を取って、心と身体を回復させてから業務へ戻ることにしています無理に自分を鼓舞するのではなく、心と身体のペースにあわせた働き方ができる点は、障がいの有無にかかわらず有益ではないでしょうか」

 

うつ病は完治が難しい病気です。自分の症状が出やすいパターンを把握して、うまく付き合いながら寛解を維持することが治療の要点だとされています。

 

(髙梨)「早くからダイバーシティ&インクルージョンに取り組んできたランスタッドには、持病を抱える社員が多数いて、障がいに対する理解が進んでいます周囲の人も私が疲れを自覚するより早く『無理せず休んでね』と声を掛けてくれるんです。この人たちを悲しませちゃいけない、そう自分に言い聞かせることで、自分を大切にできるようになりました」

 

周囲にもらった優しさを仕事で還元するべく、髙梨は今日も笑顔で業務に取り組みます。

自分を誇れる仕事「生きていればこんなラッキーもある」

▲会社のチャリティイベントで支店の同僚と氷川神社参道を歩いた時。

人材業界に長年身を置く髙梨は、大小さまざまな人材派遣会社で働いてきました。その経験を通してランスタッドの魅力を次のように語ります。

 

(髙梨)「過去の人材派遣会社は、顧客=案件を委託する企業を指し、企業に喜んでもらうことがミッションでした。各現場が求める適切な人材を派遣することが最重要事項であり、スタッフさんの満足感は二の次という場合が多かったように思います。

 

対して、ランスタッドは『企業』『派遣スタッフ』の双方を顧客と定めていますどちらにも同じ比重で敬意を払い、両者の満足度を計測しているんです。努力の先に関わるすべての人の笑顔があるとわかるからどこまでも頑張れる。いい仕事をしているという自信が、従業員のやりがいになっていると感じます」

 

「再び働く」という夢を叶えた髙梨は、次の目標に向かって邁進しています。

 

(髙梨)「現在、キャリアコンサルタント資格取得に挑戦中です資格は外部に対してサービスの質を担保する証明になり得ると思うので、周囲のためにも自分のためにも取得したいですね。また、私が挑戦し続ける姿を示すことで、ほかの障がいを持つ社員にも希望を与えたいと思っています」

 

最後に、同じように障がいを抱えながら働きたいと考えている方に、次のようにエールを贈ってくれました。

 

(髙梨)「10年間暗闇にいた私がランスタッドに巡り会えたのは、幸運にほかなりません。ですが生きていればこんなラッキーもあるという体験談が、誰かの背中を押せたら嬉しく思います。ランスタッドはどんな過去も否定することはありません自分を卑下する必要は一切ありませんので、ぜひ勇気を出して一歩を踏み出してください」

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