interview「ありがとう」でつなぐ人と仕事|障がいを乗り越えてチャレンジを続けるスポット派遣コーディネーターの挑戦

桒子 貴 オペレーショナルタレントソリューション事業本部 宇都宮第三支店SPOT課 シニアコーディネーター
- profile
- 栃木県佐野市出身。派遣会社にてスタッフの送迎から始まり、給与計算、営業を経験。2017年にランスタッド株式会社に入社。現在は宇都宮支店にて、SPOTコーディネーターに従事している。
事故による脊椎損傷からの再スタート。外国人派遣から日本人向け派遣へ
「もともとは運転手として働いていましたが、13年前に起きた事故で脊椎を損傷し、日常生活さえままならなくなりました」そう語るのは、宇都宮第3支店SPOT課でシニアコーディネーターを務める桒子。
事故後まもなくランスタッドの求人を見つけて応募したものの、一度目は残念ながら不採用となってしまいます。しかし、自分ができることを探すなかで、別の人材派遣会社で外国人スタッフの送迎や給与計算、テレアポ・営業など多彩な業務を経験。そこであらためて人材業界への関心を深めました。
(桒子)「最初は、障がい者仕様になっている自分の車で外国人スタッフの送迎をしていました。そこから給与計算など事務も教えてもらい、最後はテレアポや営業まで任せてもらえるようになりました。いろいろ経験するうちに『人と人をつなぐのって面白いな』と思うようになったんです」
3年後、「日本人向けの派遣はどんな感じだろう?」と再びランスタッドに挑戦。今度はチャレンジド (ランスタッドでは障がいがあることを「チャレンジド」と呼んでいます)) 枠での採用が決まり、念願の入社を果たします。
(桒子)「最初に不採用だったのは、単にご縁のタイミングだったんだと思います。けがをしてから、『自分にできることなんてあるのだろうか?』と自分の存在価値を否定して、心が荒んでしまいそうな時期もありました。でも、前職でさまざまな経験を積んで自分の殻を破り、もう一回チャレンジできたことは本当に良かったと思います」
まずは「ありがとう」から始める。自然体で働ける環境
現在、宇都宮第3支店SPOT課にはコンサルタント3名とコーディネーター4名の計7名が在籍。桒子はチャレンジド枠で採用されましたが、職場では障がいの有無を意識させないフラットな関係が嬉しいといいます。
(桒子)「周りから特別扱いされることはなく、同じ仲間として接してもらえる。それが一番ありがたいですね。私以外にも聴覚に障がいがある方などが、みんなと同じように働いているのを日々目にしています。それを見ているとランスタッドの多様性を実感しますね」
また、リモートワークとフレックス制度が整っている点も大きな魅力です。オフィス内のトイレや設備がバリアフリー化されているのも助かっているそうです。
(桒子)「リモートワークとフレックス制度のおかげで、体調に合わせて働き方を調整しやすいですし、オフィスのトイレや通路はバリアフリー化されていて、移動もしやすです。
それから、特別扱いしすぎず、困ったときは自然に手を貸してくれる仲間がいるので、本当に人も環境も整っていると感じます。だからこそ、自分らしく自然体で働けるんですよね」
桒子は入社後、社内でもネガティブな言葉から話し始めないことを意識してきました。例えば、ミスをしたときには「ごめんね、申し訳ない」ではなく、「フォローしてくれてありがとう」と感謝を先に伝えます。
(桒子)「事故のあと、杖や車いすで外出するとき、まわりの方がドアを開けてくれたり、手伝ってくれたりします。そのとき、まず『すみません』と言ってしまいがちなんです。でも、よく考えると悪いことをしているわけじゃないし、『ありがとう』と言ったほうが相手にも自分にもプラスの気持ちが生まれると気づきました」
こうした姿勢は日々の業務でも変わりません。誰かに助けてもらったときは真っ先に「ありがとう」を伝える。そんな積み重ねが、スタッフやクライアントとの関係をより良いものにしてきたそうです。
スポット派遣の“パズル”を組み上げる達成感と人の笑顔が原動力
現在、桒子はスポット案件(単発や短期の派遣)を扱うコーディネーターとして活躍しています。前職では長期案件が主流の派遣事業に携わっていたため、最初は「今週末までに何名スタッフを集める」といった短いスパンで人材を確保するスポット派遣特有の忙しさに驚いたそうです。
(桒子)「クライアント企業からは『どうしてもこの条件で人を集めたい』という要望があり、派遣スタッフ側は『この時間しか働けない』『すべての日程には入れない』など、それぞれ事情が異なります。まるでパズルを組み立てるように、いかに人と仕事を結び合わせるかが腕の見せ所。
例えば、なかなか派遣スタッフが集まらない求人がある場合、クライアント企業に対しては『このくらいの掲載費を使って、この期間募集をかければ、これだけの応募が期待できます』といった具体的なデータを提示しながら、『その条件は難しいですが、こちらのプランなら実現可能です』といった形で交渉を重ねていきます」
派遣スタッフの確保に日々奔走している状況です。しかし経験を積むうちに、担当スタッフのスケジュールをほぼ記憶できるようになり、効率良くクライアント企業と派遣スタッフをつなぐことができるようになってきたといいます。部署のメンバー同士で「Aさんは週末勤務が可能だったよね」などの会話を覚えて共有し合うことで、全員が一丸となってクライアント企業と派遣スタッフ、それぞれの希望をかなえる体制を作り上げているそうです。
そんなふうに苦労するなかで、ピタッと条件が合ったときの達成感は格別だといいます。
(桒子)「クライアント企業や現場に入った派遣スタッフさんから『ありがとう、助かった』と笑顔で言われると本当に嬉しいです。もともと人が笑っている顔が好きなので、笑顔を見ると自分も元気をもらえるし、モチベーションが上がる。だからこそ、この仕事に大きなやりがいを感じますね」
さらに外資系企業らしく横文字が多い業務用語にも最初は戸惑ったそうですが、「知らない言葉はすぐ調べ、どんどん使って覚えていく」という姿勢が功を奏し、今ではすっかり慣れたそうです。
(桒子)「最初は『リスケ? 何それ?』って感じで(笑)。でも覚えた言葉を積極的に使っていくうちに、自然に身についていきました。『これも自分の成長につながるチャンスだ』と思えたのが大きかったですね」
一方で、仕事が楽しいからこそ、ついのめり込みすぎてしまうという課題も。リモートワークなら、パソコンを開けばすぐに仕事を進められる便利さがある反面、オン・オフの境目が曖昧になりやすいと話します。
(桒子)「昔は仕事でミスをしたり嫌なことがあったりすると、そのままの気分で家族に話してしまったことがあって……。それを家に持ち込むと、家族も良い気分にはならないですよね。だから今は休みの日は仕事をしない、と決めています。仕事と休みを完全に切り替えることで、モチベーションも保ちやすくなりました」
海外にも飛び出したい。殻を破ることで見える新しい景色
桒子は国内だけでなく、もっと広い世界を見てみたいという気持ちを強く抱いています。今はまだ日本での業務が中心ですが、「いつか海外の人とも直にやりとりしながら、いろいろなことに挑戦してみたい」と語ります。
(桒子)「片言の英語でもジェスチャーでも、実際に話すことで得られるものがあると思っています。荒削りでも構わないから、国内だけに留まらず、海外でいろんな人と関わりたいという気持ちが強いですね。
それに、障がいがあってもこんなことができるんだと示すことで、誰かの背中を押せるんじゃないかとも思っています」
もし「自分の殻を破りたい」「もっと成長したい」と思っている人がいたら、ぜひランスタッドを選んでほしい、そう桒子は語ります。
(桒子)「殻は誰かに破ってもらうのではなく、自分から破るものだと僕は思います。人生にはいろんな悩みや壁があるけれど、けがをして痛感したのは『命があれば、それ以外はかすり傷』の気持ちをブレずに持つこと。※受け売りですが好きな言葉です。行動を起こせば次の展開が必ず待っているんですよね。
だから『自分を変えたい』『人と関わる仕事をしてみたい』と思う方は、ぜひランスタッドに飛び込んでみてください。外資系というと効率重視のイメージがあるかもしれませんが、実際は人間味あふれる熱い人たちが多くて、僕もそのエネルギーに刺激をもらっています。機械的じゃなくて、人を大事にする環境で働きたい方にはぴったりの場所だと思います」





