interview困難を乗り越えたからこそ今がある。頑張る人を応援する管理者がめざす柔軟な環境作り
澤田 美智オペレーショナルタレントソリューションインハウス事業本部 オンサイトビジネス事業部 オフィスビジネスグループ
- profile
- 2020年ランスタッド入社。これまで様々な職種を経験、特にコールセンターにおいては、オペレーターから教育担当、管理者としての役割を果たし、労働環境の改善にも尽力。現在は電機メーカーへの修理依頼を受付するコールセンター管理業務を担当。
子どもを育てるために安定した仕事を求めて、社員職をめざし続けた私の挑戦
現在、 オンサイトビジネス事業部でプロジェクト管理者として働く澤田。まずはここに至るまでの経緯を語ります。
「若いころは、早く結婚・出産して専業主婦になるという価値観を持っていました。そのため、自分のスキルや資格取得については意識が低く、興味のある仕事を試してみるという軽い気持ちで転職を繰り返していました。しかし、実際に結婚し出産してみると、自分には主婦業への適性がないことを痛感しました。
離婚を考え始めてから、あらためて自分の適性や仕事について真剣に考えるようになり、まずは未経験でも働けるパートから始めました。その時に知り合った方から、コールセンターが向いているとアドバイスをいただきました。それをきっかけに、離婚後は大手コールセンターでしっかりと研修を受けられる短期の仕事からスタートし、その後、いつか社員になりたいという思いで、スキルアップができる転職先を探し、前職への入社に至りました」
入社した会社がランスタッドへ経営統合される際には、いくつか働き方の選択肢があったと話します。
「社員として働くことが1番の目標で、その理由は、1人で子どもを育てるために安定した仕事に就きたいと思っていたから。それと、“今のチームを守りメンバーのライフステージが変化しても、より良い環境や条件で働いて欲しい”という想いをかなえられるかどうかも重視しました。社員になるまでに派遣や契約社員を経験しましたが、一生懸命やる子が損をするような職場は嫌だと感じていましたので」
働き方の選択で葛藤していた際に「会社を変えていこう」と熱意を持って言われたことも、判断する大きなきっかけになったと感じていると言います。
「オンサイト正社員になるとランスタッドの一員として、私のチーム売上や成績だけでなく、ランスタッド全体の成果にもつながり、私の評価にも影響すると説明されました。契約社員として働くのであれば給料は安定するかもしれないけど、それでは今までとあまり変わらない。チームメンバーの苦労やレベルアップも評価してほしいし、私を信じて働いてくれているメンバーの環境を良くするためにも、攻めた方が良いと感じ、オンサイト正社員の働き方を選択を決断したんです」
単身赴任と家庭の両立。困難を乗り越えた前職の経験
仕事をする上で、自身の性別や年齢、家族状況などで悩んだり、苦労したりしたことはあったのでしょうか。
「入社当初、24時間勤務体制であったため、女性スタッフがおらず、関係者から電話を受けた際には『女性以外に代わって』と言われることも多々ありました。また、飲み会でコンパニオン的な役割を求められたり、『管理者といっても再婚したら辞めるんでしょ』と悪気なく言われることもあり、悔しい思いをしました。
それでも、コールセンター業務の基本である『時間がかかっても、誠実に正しい情報を伝える』という姿勢を大切にしながら働き続けた結果、徐々に取引先の方々から問題発生時に指名で連絡をいただけるようになり、多くの案件を経験できました。これにより、業務改善のアイデアが増え、ナレッジ作成やシステム改修の提案・実施に繋げることができ、そのころには『性別』ではなく『個人』として評価されるようになっていました。
現在では、『女性以外に代わって』と言っていた方々からも『女性スタッフの方が丁寧だから増やして欲しい』と言われるようになり、努力してきて良かったと感じています。
前職の入社当時、自宅は千葉県でしたが、配属先は神奈川県八景島近くであり、単身赴任を指示されました。子どもたちと一緒に暮らせず、家賃補助は出ましたが、休日に自宅へ戻る交通費は自己負担でした。仕事を続けるか迷いましたが、社員という立場が欲しかったため、子どもたちには申し訳ない思いをしながらも両親(祖父母)に頼り、早く結果を出すよう努力しました。
そのころの会社には年齢も若く独身の方が多かったため、『子どもと離れて暮らす』という状況を周囲に理解してもらえず、学校行事での休みも認められませんでした。娘が入院しても長期の休みを取ることもできず、何のために働いているのかと悩むことも多くありましたが、それでも続けられたのは『子どもたちがこれから成長し、進学でいつか都内へ出る日がきっと来る。その時に一緒に住めるように経済力をつけよう』と決心し、子どもたちや両親もそんな私を信じてサポートしてくれたからです」
そんな子どもたちも大人になり、今では新しい知識を教えてくれる存在であり、お互いの仕事を相談できる友人でもあると語ります。
「私のこれからの役割は、ご家族が増えるスタッフに対して、私や家族が感じた悲しさや不満をできるだけ感じさせないこと。本人がチャレンジしたいことに努力をしているのに、年齢や性別、家庭環境を理由に諦めなきゃいけないようなことがないようにすること。そして、そんな働き方を実現できるよう、一緒に考え、サポートしていきたいと考えています。
そして“在宅や旅先でも働ける環境を作りたい”と提案した10年前、周囲からは『まだ早すぎる』と言われましたが、今では当たり前に実現できる技術が揃っていますよね。これからも働く人を助ける技術が出てくることを期待して情報収集し、プライベートと仕事、どちらも全力で両立できる職場を作れる人になりたいです」
ランスタッドは性別や年齢に関係なくポジティブに頑張りたい人には働きやすい場所
入社後の澤田は、オンサイト正社員=プロジェクト管理者という仕事やランスタッドで働くことに、どんな魅力を感じているのでしょうか。
「プロジェクトの管理者(オンサイト正社員)としては、人間関係の難しさ、とくに年長者への教育指導の際の居心地の悪さに悩んだり、仕事に全力の方や役者やミュージシャン、声優など夢の実現のために働いている方など、仕事に対するモチベーションが違うメンバーのマネジメントに悩んだりすることもありました。
それでも管理者側がセンター運営を工夫し、一緒に働く上で必要なことは、たとえ言いにくいことであっても感情に流されずしっかりと伝える。その上で、楽しんで働いてもらえる環境作りも必要だと気づきました。
”管理側が工夫・努力するべき”と考えるようになってからは、業務の仕組み作りに時間をかけることで、ミスが発生した際に個人が攻撃されることのないチーム運営ができると実感できました」
そういった考えが現在のチーム作りの基本になった、と語ります。
「これまでは休日でも深夜でも連絡があり、呼び出されるのが当たり前でした。それで失った友人もいますし、家族にもたくさん迷惑をかけました。仕事だから仕方がないと諦めていましたが、10年ほど前に突発性難聴で入院した時、次の管理者へこのまま引き継ぐのは申し訳ないとの心境に至りました。
その後、誰が受けても同じ対応・判断ができることを目標に『イレギュラーや緊急対応こそマニュアルを作る』とナレッジ整備を進めた結果、今では深夜の連絡も激減、休日の予定を取り消すことも減ってきています」
ランスタッドの魅力は、やる気があればチャレンジする場を一緒に作れることだと澤田は語ります。
「直接会えなくても、メールのやり取りだけで前向きになれるポジティブな方が多いんです。また、前職と比べて組織が大きくなった分、どなたに相談したら良いか迷う場面も多々ありますが、必ず専門家が助けてくれる安心感があります。
さらに、自分がチャレンジしたいこと、スタッフのために動きたいことを伝えると、実現のために部署を超えて交渉いただけることもとてもありがたいです。
オンサイト正社員は、日頃クライアント先に常駐しての現場スタッフと業務対応が中心なので、社内の方々と接する時間がなかなか取れません。それでも、チャレンジしたい時、迷った時、苦しい時に声をあげれば、強力なサポーターとしてランスタッドがそばにいてくれるので安心です。
性別や年齢への固定観念で扱われたくない、実現したいチームのイメージがあり頑張りたい人には、とても恵まれた環境だと思います」
多彩な趣味でストレス管理!働きやすい職場をめざして経験と情熱で生まれる柔軟な環境作りに取り組む
澤田は多趣味で、阪神タイガースを球場で応援すること、低山の山登り、コンシューマーゲーム全般、読書や映画・音楽鑑賞、おいしいお酒と料理のお店を探すことが好きだと話します。
「仕事だけでなく趣味も楽しもうと思うようになったのは、突発性難聴になり、ストレスを管理することも大切だと気づいた10年前からです。
低山の山登りについては、アウトドアにはまったく興味がなかったのですが職場のメンバーに1度連れて行ってもらったら、とても楽しかったので、お天気が良く予定のない休日には1人でのんびり登りに行っています。
阪神タイガースは中学生のころから好きで『野球なら阪神』と思っていましたが、子育てが落ち着いたころ、職場の方が球場へ誘って下さったことがきっかけで、外野席での応援が大好きになりました!」
プライベートの充実が、仕事への活力にもなっていると言います。
「専業主婦から離婚した後の就職、子育てと仕事の両立など、私自身が悩み苦労した経験、周囲の方々に助けていただいた感謝をもとに、やる気があるのに個人の事情から働くことを諦めてしまう人を出さない、働きやすい仕組みを作るという仕事をこれからも続けて行きたいです。
自分に関わってくれる人がどうしたら働きやすいのか、どういうルールがあれば迷わないんだろうとか、できれば職場は楽しくとか、そういうことを考えるのが一番やりがいがあるし、時間がかかっても苦ではないので、柔軟な環境作りを今後もめざしていきたいと思っています」