interview社員を支えるITサポート部門の舞台裏。社内公募制度でキャリアをデザインしたマネージャーの矜持
青 恵美IT本部ユーザサクセス部 シニアマネージャー
- profile
- 栃木県出身、大学では国際ビジネスを中心に学ぶ。大学卒業後、広告代理店と教育関連企業で営業職を経験したのち2000年にフジスタッフに入社。14年間営業部門を経験したのちに2015年にIT本部に異動。
ITのプロたちのポテンシャルを引き出すピープルマネージャー
ランスタッドのIT部門は4つの部門で構成されています。そのうちの一つである「ユーザサクセス事業部」は、ITに関する問い合わせを一手に担っています。15年前に社内公募からIT部門に異動した青は現在、ユーザーサクセス事業部の部門長を努めています。
(青)「ユーザーサクセス事業部にとってのユーザーとは、ランスタッドで働く2,000名以上の社員を指します。ITのトラブルシューティングを一手に担い、みなさんが本来の業務に集中できるようサポートするのが私たちのミッションです」
問い合わせ内容はパソコンの設定からシステムの操作案内、またスマートフォンや各種デバイスの不具合など、多岐にわたります。青は14名のメンバーが在籍するユーザーサクセス事業部の部門長を務めています。
(青)「IT部門の管理職といえば、IT知識が豊富だと思われるかもしれません。しかし、ランスタッドでのキャリアの始点はコンサルタント。ITについては15年前の異動を機に、実地で少しずつ学び今に至ります」
ITに特別なバックグラウンドを持たない青がSEやプログラマー経験のあるメンバーを取りまとめる立場になった理由を、次のように語ります。
(青)「私以上のIT知識を有する社員はたくさんいます。彼らが高いパフォーマンスを発揮できるよう、ピープルマネジメントを行いチーム力を強化するのが私のミッションです」
パソコン機器に向かって黙々と作業を行うIT職は、ある種「職人」的な側面があると言えます。業務でも横のつながりを持ちにくく、個人主義になりやすいとか。
(青)「個人主義がいけないわけではありませんが、せっかく組織に属しているのならチームの魅力を体感してほしいというのが私の持論です。『1+1=2』ではなく、3にも10にもなる楽しさを伝えていけたらと思っています」
コンサルタントとして14年従事し、社内公募制度でIT本部へ
もともと広告代理店や教育関連企業で営業職に就いていた青。営業職でのさらなるキャリアアップを目指し、新たなステージを求めていたところ目に留まったのがランスタッドのビルでした。
(青)「栃木県内は東京に比べると求人数が豊富にあったとは言えません。そのなかで駅前に自社ビルを持つ企業は少なく、気になって調べてみたところ人材派遣会社であるとわかりました。『ここなら安定して働けそうだな』といった軽い気持ちで、募集が出ていた営業職に応募しました」
人材業界においての商品は労働力でありスタッフ。これまでの顧客だけに向けた営業ではなく、顧客とスタッフの双方を大切にしながら利益を生むスタイルが新鮮に感じられたと言います。コンサルタント業務に14年間従事したのち、社内公募制度に挑戦します。
(青)「社内システムの導入に際し、社内公募でITサポートチームのメンバーを募集していたのです。当時の私にIT知識はありませんでしたが、ユーザーとなる営業担当者の目線は十分に持ち合わせていました。自分の経験を後人のために生かそうと思ったのが応募のきっかけです」
IT特有の言い回しや用語に知見がなく、当初は苦労の連続だったと青は語ります。しかし、持ち前の好奇心と柔軟性でさまざまな苦労を乗り越えました。
(青)「IT分野は技術進歩が目覚ましく、一週間、一ヶ月単位で常識がアップデートしていく業界です。そういう点では、好奇心旺盛で新しいことに抵抗のない性格はIT向きだったかもしれません。
それでも、今のような立場になることは予期していませんでした。まさか社内ITサポートの部門リーダーになったなんて、当時の自分が見たら驚くと思いますね」
親切な行いは必ず自分に返ってくるもの
ユーザーサクセス事業部はリモートワークの社員が多く、職種的にも個人業務の比率が高くなりがちです。そのなかでメンバーとコミュニケーションを取るうえで意識していることを聞きました。
(青)「1つ目はメンバーをよく見て、その人が心地良くいられる環境で交流を持つこと。例えば、集団だと口数が少ないメンバーでも個別だと思いを聞かせてくれることがあります。そのような状況を見極めて、相手がフラットな状態でいられるシチュエーションで話すようにしていますね。
2つ目は『言わなくていいかな』レベルの言葉こそ、口に出すことを意識しています。特にテキストコミュニケーションでは反応しなくて問題のない報告でも『ありがとう』『良かったね』とメンションを付けて反応します。ポジティブな言葉はいくら言われても嬉しいし『気にかけてくれている』という事実が活力になるのではないでしょうか」
また、管理職としてマネジメントを手掛ける青は、日ごろの業務においてメンバーに伝えている価値観があると言います。
(青)「人と人とのつながりを大切にしよう、と常に話しています。組織で働いていると、自分の力だけで完結できる仕事はほとんどありません。誰かを助けたり助けられたりして仕事は回っているものです。ですので、メンバーには『いつかの自分のためにも、気持ちの良いサポートを提供しよう』と伝えていますね」
この積み重ねを感じられるのがピンチのときだとか。
(青)「例えばシステムエラーなどの障害が起きてしまうと、社内ユーザーにとっては大きな負担になります。しかし、他部署や支店からは責められるどころか『大変ですね』『復旧作業ありがとうございます』など、優しい言葉が届くことも多く、本当に救われています。
人に親切にするといつかは自分に戻ってくるという意味の“情けは人のためならず”といった言葉があります。ピンチのときほど優しさの好循環に助けられるため、この言葉の意味を改めて実感しますね」
相手の限界を決めず信じる姿勢が、自走的な人材を育てる
休日はランニング、ゴルフ、ピラティスに始まり、料理や海外旅行と、かなりアクティブに過ごしている青。管理職としてワークライフバランスを充実させている秘訣を聞きました。
(青)「会社を一歩出たら仕事のことは忘れるようにしています(笑)。自分らしくあるため、オン・オフを大切にしていますね。それと同時に、私がいなくても回るチーム育成は普段から意識しています。世代を問わず『自立』はビジネスパーソンとしてマスト。メンバーにもなるべく自分の力で考えてもらうよう時間を設けています」
質問も「どうすればいいですか?」ではなく「〇〇なので△△しようと思うのですが、どう思いますか?」といった提案型質問を推奨していると言います。
(青)「主体的なマインドはどの仕事をするうえでも大切なので、メンバーにはぜひ身に付けてもらうよう促しています。自分のチームに入ってくれた以上、全員に成長してもらいたいものですから」
自主性を重んじる考えは、ユーザーサクセス事業部で働くチャレンジド社員(障がい者雇用)に対しても同様です。
(青)「現在、ユーザーサクセス事業部には4名のチャレンジド社員がいます。彼らをサポートするうえで『こちらで限界を決めない』ということを意識しています。ほかの社員と同じようにフラットに、挑戦したいと思ったことはどんどんやってもらっています。
私の見解になりますが、チャレンジド社員は真面目で働くことに対する熱意が非常に高い方々が多いと感じます。共に働く私たちも得るものが多いので、臆病にならず積極的に雇用していきたいですね」
最後にランスタッドで働くことを検討している方に、次のようなエールを送ってくれました。
(青)「自分のキャリアを自分でデザインできることがランスタッド最大の強みです。ブランドプロミスでもある“世界で最も公平で専門性を備えた人材サービス会社になる”にもありますが、多様な社員が、公正で公平な機会を得て、さまざまな挑戦をして、自分らしく活躍してほしいという意図を感じますね。
私が活用した社内公募制度もそうですし、それ以外にも他部署と共同で行うイベントやプロジェクトなどがあり、常にキャリアの視野を広げられる環境が整っています。
たくさんの可能性のなかで、自分を試してみませんか?ランスタッドでお待ちしています」