humans of randstad

ランスタッドで働く社員の声や、
インタビューをお届けするWebメディア。

  1. humans of randstad
  2. キーワードは「恩返し」。女性キャリアの選択肢を示し続ける中堅リーダーの挑戦

キーワードは「恩返し」。女性キャリアの選択肢を示し続ける中堅リーダーの挑戦

佐藤 昌子スタッフィング事業本部 仙台支店1課 プリンシパルコーディネーター

profile
宮城県仙台市出身。高校卒業後はアパレル販売や飲食店接客、不動産会社での賃貸営業などを経て2004年に旧フジスタッフへ入社。

チームは5人中4人が母親。一歩先行く先輩として細やかなフォロー

仙台支店1課でプリンシパルコーディネーターを務める佐藤。私生活では母親として中学生・高校生の子どもを育てています。ランスタッドに勤務してから約20年、これまでのキャリアを振り返ります。

 

(佐藤)「1課ではオフィスワークを中心とした派遣求人を扱っています。女性の求職希望者が多くコーディネーターも女性比率が高いので、心に寄り添った提案を強みとしています」

 

コーディネーターは求職希望者に連絡を取り、最初にコンタクトを図る「ランスタッドの顔」ともいえる存在。他にも派遣登録の手続きや、仕事のマッチングを行い、ときにはコンサルタントと連携し、就労後のフォローも手掛けています。幅の広い業務のため、原則コーディネーター5人で1つのグループを構成し、チームで業務にあたります。

 

(佐藤)「通常のコーディネーター業に加え、現在はチームリーダーとして数字の管理や後輩育成なども行っています。うちのチームは4名が育児中の母親で、うち1名は短時間勤務を活用中です。お互いに協力し合い業務にあたっています

 

女性の社会進出が進むなか、同社でもいち早く育児とキャリアの両立に挑んできた佐藤。単なるリーダーという立場でなく、同じ母親として後輩にエールを送り続けたいと言います。

 
(佐藤)「本人のやりたいという気持ちと、迷惑をかけるんじゃないかという不安、ふたつの感情による葛藤は私も経験したところ。後輩につらい思いはさせたくないと考える反面、いつかは通らなければならない道とも思うんですよね。乗り越えるかどうかは本人次第ですが、せめて理解者でありたいとは思うので、共に喜び悲しむことを大切にしています」

フリーター期間と長続きしなかったキャリア

(佐藤)「実はランスタッドに入社するまでフリーター期間が長かったんです。アパレルや飲食、不動産営業などさまざまな仕事を経験しましたが、あまり長続きしませんでした」

 

転機となったのが、派遣社員時代に登録したフジスタッフ(2011年ランスタッドと経営統合)のコーディネーターとの出会いでした。

 

(佐藤)「当時のコーディネーターがとても親切な方で、派遣期間が終わった後もなにかと気にかけてくれました。あるときフジスタッフの求人が出たけどどう?と声を掛けていただいたのが入社のきっかけです。当時はここまで長く勤めると思っていなかったので、不思議な気持ちですね。当時のコーディネーターですが、実は今もランスタッドに在籍していて、良いご縁が続いています」

 

営業職として人材業界でのキャリアをスタートさせた佐藤。当時は派遣先企業への営業とコーディネーター的役割を並行して担当しており、忙しかったそうです。佐藤は「企業からスタッフまで携われることもあり、やりがいが大きかった」と振り返ります。

 

(佐藤)「仕事の楽しさが見えてきたタイミングでの結婚・出産を経て、キャリアの岐路に立たされました。今でこそランスタッドの育休取得率と復帰率は100%ですが、当時の仙台支社には産休を取得した女性社員はおらず、私も辞めるべきかずいぶん悩みました

 

しかし、当時の仙台支店長に『産休・育休は社員の権利。使える制度は使わないと』と背中を押され、覚悟が決まったんです」

 

こうして仙台支社の第一号産休取得者となると、以降は多くの女性社員が続くように産休を取得し、女性キャリアの礎となりました。

 

(佐藤)「みんなのロールモデルになろうなんて大層な気持ちはありませんでしたが、選択肢を示せたのなら光栄です」

 

以後は家族や周囲のサポートを受けながらキャリアを重ね、コーディネーターとして多くの求職者を導きます。近年はキャリアコンサルタントの資格を取得するなど、自分自身のバージョンアップにも努めてきました。

 
(佐藤)「意識に変化が生まれたのは、当時のCEOのエネルギッシュな姿勢を目にするようになってからです。私も変わらなければと率直に思いました。自分が挑戦する姿を見せることで、女性社員の背中を押したいという気持ちもあります。かつて私がしてもらったことを、私なりのやり方で周囲に返していきたいです

「就労条件を説明するだけなら紙でいい」コーディネーターの存在意義

▲2023年12月に地元小学校で実施したキャリア教育出前授業での様子。

後輩育成にも注力する佐藤は、コーディネーターという仕事を語るうえで欠かせない問いがあると言います。

 

(佐藤)「コーディネーターの存在意義を考えようという話はよくします。なぜなら、給与や勤務日数などの就労条件を伝えるだけなら紙でいいと思うからです。就労条件の向こう側にある価値観を見極め、求職者にお繋ぎするのが私たちの存在意義ではないでしょうか

 

例えば、経営陣の言葉は社内風土に強い影響を及ぼす可能性があります。また、企業全体の風習を多角的に分析し、求職者の持つ価値観とすり合わせマッチングを図ることも大切です。

 

(佐藤)「素晴らしい企業に十分なスキルをもつ求職者が入社しても相性が悪ければ就労は続きません。感覚的な見極めこそ『人』であるコーディネーターに求められる能力ではないでしょうか

 

人としての強みが生かせるのはマッチングだけではありません。求職者のなかには、変化が著しい社会への不安を抱える人も少なくないといいます。佐藤もかつて自分がしてもらったように求職者に寄り添いつづけています。

 

(佐藤)「近年は企業のDX化やリモートワークの浸透で、仕事が消えたり生まれたりと、労働市場の変化が大きい時期でした。不安のあまり面談中に泣いてしまう求職者もいましたが、真摯に耳を傾け、思いを吐き出してもらうように促しました。すると、少しずつ元気になり最後には笑顔を見せてくれるんです。仕事だけでなく“元気”も与えられるような場所でありたいと思います

ランスタッドで知った「否定されない」自由

▲支店の仲間と一緒に。事業部を越えて飲み会も多く、お互いを尊重できる関係性として良好な雰囲気だそうです。

現在、佐藤は在宅と出社のハイブリット就業を行っています。他にもコアタイムのないスーパーフレックス制度を活用するなど柔軟な働き方を実現していますが、ランスタッドの働き方に関する魅力を語ってもらいました。

 

(佐藤)「ランスタッドは有給取得率の高さも誇るべきところです。ただ、通院や授業参観など、実際は休みを取るほどでもない用事も意外と多いんですよね。そんなときはフレックスタイムにして始業を遅らせたり、リモートワークの合間に中抜けさせてもらったり、自由に働き方をカスタマイズしています。用事も仕事も溜め込まずに過ごせることが、働きやすさに影響しているのではないかと思います」

 

昨年はPTA会長を務め、現在は学校運営協議会のメンバーとして参画するなど、佐藤は地域行事にも精力的に取り組んでいます。働き方をデザインできる制度の賜物(たまもの)でもありますが、周囲の理解があってこそだと語ります。

 

(佐藤)「先日、ランスタッド仙台支社の数名で、市内小学校の児童を対象にキャリア形成セミナーをさせていただいたきました。私が個人で続けてきたことを認めてくれて、ランスタッドの良さと結びつける形で社会に貢献できたことは本当に嬉しいです」

 

こうした成功の背景に、ランスタッドの「他」を認める社風があると佐藤は考えています。

 

(佐藤)「ランスタッドで働いていて感じるのは『否定されない』風土です。キャリア、価値観、年齢関係なく、“私”として受け入れてくれるインクルージョンな空気が醸成されています。誰かが何らかの事情で働けなくなったら、たった一人のためにできる方法に変えましょうと変えてくれた会社。誰も取り残さないという覚悟があります。『この先実現できないことはないんじゃないかな』と本気で思っています」

 

母親、地域の人、コーディネーターといくつもの顔を持つ佐藤に、今後の展望を聞いてみました。

 

(佐藤)「正直役職にはあまりこだわっていません。ただ、社会の変化が激しい時代なので、知識は絶えずアップデートしていくつもりです。習得過程で上の役職になることが必要だと感じたら考えます。

 
ランスタッドでは“キャリアプランは一人ひとり違うもの”という考え方が強く、周囲を見ても道筋は枝状に広がっています。自分のキャリアをしっかりと考えて選びつづけることが大切だと、身をもって伝えていきたいです。それが私にできるランスタッドへの恩返しだと思っています」

#ハッシュタグ
テレワークフレックス働くママ女性のキャリア自分らしさ