統合失調症発症から7年経過(40代男性)

~一般企業にて技術専門職で就労継続中~

大学卒業後、技術職として行政案件を含むプロジェクトを担当。過重労働により睡眠障害、易疲労を中心とする症状により発症、当初はうつ病として診断され通院服薬しながら勤務したが、症状がよくならないため、家族の進めで大学病院に転院、統合失調症の診断により治療開始した。
陽性症状落ち着いた後、他エージェント紹介により一般企業に障害枠で就労、しかし職場には障害特性や配慮事項を含めた情報提供が一切なく、デスクに電話、PCもない状態(放置状態)が3ヶ月続き耐えられずに退職、その後ランスタッドに登録。 

初期面談後、キャリアカウンセリング、受診同行を経て医療機関と足並みを揃えて職域開拓、面接同席、配慮事項説明を行い30時間就労開始、半年後、フルタイム就労へ移行。業務は発病前の知識、技術を活用した業務、業務ボリュームと就労時間環境調整により再燃することなく就労継続中月に1~2度の国内出張をこなす。
週末はアウトドアを楽しむための免許取得に向けて教習所へ通うなど、ワークライフバランスを充実させている。

ランスタッドを紹介会社として選ばれた理由

私は建築設備系の会社に長年勤務しており、当時人材系の業界にいた友人から、 ランスタッドは建設業に強いというお話を聞き、サイトを覗いたところ障害者雇用の サービスを行っていたのがきっかけです。 


精神保健福祉士による転職支援サービスで思うこと

やはり精神的な病気のことに精通しているため、主治医との連携を行っていただいたり、 入社後にもアフターフォローとして色々ご面倒を見ていただけるので非常に心強いです。

登録したときは前職もエージェントを利用していたのであまり期待していなかったというのが正直な気持ちでした。「紹介してそれで終わり」だと思っていましたが、受診同行もして主治医とも情報共有しながら、介入しすぎず、離れすぎずいまでもこうして見守ってもらえるとは思っていませんでした。 


今までの経験を活かせる仕事に就いて思うこと

今の会社で過去の職業の経験を活かせるとは思っていなかったため、 感謝の気持ちでいっぱいです。ただ、経験を活かせる=即戦力だと思って飛ばし過ぎないよう、 日々、体にセーブをかけながら勤務しています。


今後の目標

私は特例子会社の勤務で障がいを持った人間にも色んなチャンスがあり、その中でも総務部門 に勤務しているため、覚える仕事は幾らでもあると思っています。そんな事務職の世界に入っていった元技術職の私ですが、まずは簿記などの資格を取得して、 業務の幅を広げていこうと思います。まだ高い目標を使って無理をする段階ではないと思っていますので、階段を一歩一歩登っていくイメージです。 


これから就職活動をされる精神障害の専門職の皆様へのメッセージ

私もそうでしたが、「まだ自分はやれる!」と思っている方が多いと思います。しかし、障害者雇用となるとまずは障害と向き合うことが大事だと思います。障害とお友達になって初めて就職活動を行ってみてはいかがでしょうか?

私も専門職採用でしたが、どうしてもやれる仕事・やるべき仕事・やりたい仕事が重なってしまうと、ペースを上げて仕事をしてしまう癖というものが身についている、特に専門職の方はそうだと思います。それを行ってしまうと、また無理がたたって体調を崩す、そう言った悪循環に繋がる恐れがあります。その考えを一旦捨てて、まずはのんびり仕事をしましょう。絶対に無理はしてはいけません。やはり障害者雇用となると仕事量も今までの1/10かそれよりもっと少ないかもしれません。

となると、正直暇な職場も存在します。ここで勤務時間に「何か仕事をしなきゃ!」と思いがちになってしまうのですが、「仕事が無いなら無理してしごとしなくていいじゃない!」ぐらい開き直るぐらいでいいと思いますよ。 障害について、私は今でも統合失調症を発症させたことに自分自身を納得させてはいません、ただ「こんなもんでいいのだ」と自分に語りかけています。

入社してから継続に向けて心掛けていること

まず毎日必ず行っていることは、基本的なことですが睡眠時間の確保です。私は1日7時間以上確保していますが、睡眠時間が乱れるとメンタル面も乱れてしまうので、 これだけは必ず守るようにしています。また、休日も出社日の前日は完全休養日として家で過ごし、 土曜日や祝日などは部屋にこもらず、外出してストレスリリースを行っています。

週30時間就労からフルタイム就労になるにあたり6ヶ月掛けましたが、長くなり、暇であることに慣れ、業務量をいきなり増やさなかったことが現在の安定に繋がっていると思います。これから徐々に増えていくとは思いますが、まずは身体がフルタイムに慣れることを優先できたので本当に助かりました。