【派遣社員レポートvol.40】現地NGOとのパートナーシップについて

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2015/12/10

引き続き、ラリトプールで行われたin-community orientation(現場研修)の様子をお伝えします。12月10日は、ICSのパートナーである現地のNGO団体(RICODという組織)の方が、組織の説明と今後の具体的なスケジュールを共有してくれました。

多くの場合、VSOのような世界中で活動をするINGO(国際組織)は、支援を必要とする地域で活動をするときに、その地域の現地NGO団体とパートナーシップを結びます。INGOは現地に根を生やして活動するわけではなく、別の地域へと活動エリアを変えることもあります。その場合、現地NGO団体がその活動の後を継ぐことが多いため、現地のNGO団体とのパートナーシップはとても大切です。また、現地のNGOには、時間をかけて築いた地域のコネクションがあり、これはINGOにはそう簡単にできない現地NGOの強みでもあります。今回、ラリトプールの地域ではRICOD(Rural Institution For Community Development)という組織が現地のパートナーとなります。

※RICODのHP http://ricod.org.np/

RICODは、1994年に設立された団体です。活動エリアはラリトプール内だけに絞られており、これまでに35のVDC(Village Development Committee:行政の最小単位「村落開発委員会」)をサポートしてきました。現在の主な活動内容(VSO/ICSとのプロジェクトの他に)は、村の女性支援や母子の栄養面の改善活動などを各村で行っています。
RICODは、ICS(VSO)のプログラムで、研修でのサポートをはじめ、来週から始まるボランティア活動プログラム期間中に勤務するエリア(地区)やホストホーム先の選定もICSプログラム運営メンバーと一緒に行っています。また、ボランティアメンバーのプロジェクトのデザインのサポートや、現地組織やコミュニティとのコネクションを紹介するなど積極的に関わっているそうです。

来週から始まるボランティア活動プログラムで、ラリトプールのlivelihoodチームは何を行うのか、説明がありました。
まず1週目は、参加者の学生は、それぞれ滞在する村で、だれが農業に携わっていて、学校の先生は誰で、女性の役割(どんなことをしているか、結婚などはしているかなども)などを、自分たちの足で調査します。一つ一つの村も広くはないので、学校や女性グループ、地域のコミュニティを取りまとめている人など、情報が集まりやすい場所を中心に調査していきます。

この調査が、その村に必要なものは何なのか、どういうプロジェクトを行ったほうがいいのかなどの情報集めにもなります。またこの調査は、最初の1週間で終わるわけではありません。日々、活動をしていく中で、新たな課題や発見があるため、継続的に調査を行っていきます。(この部分は、営業活動に当てはまりますし、むしろ仕事全般にあてはまることですね。)

そして2週目に、1週目の情報を基に、どんなことをするべきか分析し、話し合います。そのとき注意するのは、そのイベントが「real need(彼にとって本当に必要なものか)」があり、「community oriented(コミュニティ志向になっているか)」であるかどうかだと話をしていました。ICSボランティア側(運営側)よがりのプロジェクトにならないかどうかが大切で、自分たちが"これが必要!"、"これをやったほうがいい"と思ってやろうとしていることの主語が"自分たち(ICSボランティア)"にならず、"彼ら(村の人たち)"を起点に考えられているかが重要だと感じました。

3週目は、自分達の計画を実施する上で協力したい団体や組織、学校とのコミュニケーションをとり、自分たちで現地の参加者を募り、実際にイベントを行います。

RICOD職員のセッション風景


朝の風景。研修中は晴天に恵まれました!

左から、RICOD職員、ICSプロジェクトコーディネーター、チームリーダー2人、ICSリクルート担当スタッフ

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