【派遣社員現地レポートvol.9】バグンデ村と、観光ビジネスについて

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2014/11/20

ネパールのバグルン郡バクンデ村での活動を始め、約1週間が経ちました。VSOネパールが取り組んでいるいくつかのプロジェクトのうち、バグルン郡で行っているLivelihood (コミュニティの自立支援)のプロジェクトの一環の活動として、私はバグルン郡うちの一つの村であるバクンデ村で、観光業の立ち上げを支援するため、村に滞在しコミュニティの人たちと直に触れ合いながら活動しています。ここ一帯はマガール族のコミュニティなのですが、気質は穏やかで、少しシャイなところもあるけれど、とても優しく接してくれる方々ばかりです。
バクンデ村では、雨水を屋根から集めて生活用水にするRooftop Water Collection Systemや、各家庭のトイレなど、NEWAというネパールのNGOにより導入されていたり、公立学校もあり教育を受けられるようになっています。バクンデ村に住むマガール族の人々は、元々が自給自足の生活スタイルである一方、インフラに投資する資金はなく、水の供給やトイレの設置、学校や医療施設の設立など、必要最低限のライフラインを整備するのにNGOの力を借りざるを得ません。こういったケースはネパールの地方の村ではよくあるようで、確かに、教育においては少しでも収入のある家庭はほぼ私立の学校に入れるネパールにおいて、バクンデ村には公立しかありません。また、若い人はほぼ日本含め海外へ留学や働きに出てしまって、村にいるのは女性や子供か、年齢の高い人々が中心だということも、の一つなのかなぁと感じます。 そういった村の状況を改善するため、バクンデ村の人たちは、観光ビジネスの立ち上げに向け動いているわけです。2011年にネパール政府がNepal Tourism Year2011と銘打ち、観光客がバクンデ村に多く来たにも関わらず、適切に受け入れができず、もっと観光客をちゃんと受け入れたいという気持ちがバグンデ村の人々の中にあり、現在観光ビジネスが注目されています。また、現在村の人々が生活している家を、観光客を受け入れる施設として利用し、各家からとてもよく見える山々や自然、伝統的な手法で作っているオーガニックな農作物など、今ある資源を活用してビジネスをできるホームステイビジネスは、今の村の状況に沿ってできるビジネスとして確かに可能性があるように思います。また、元々ネパールは観光立国であり、さらに国連のMillennium Development Goal(MDG)を達成するものとして、観光業はコミュニティ開発の大きな柱として注目されていて、ネパールでも学問としても盛んなことは、ひとつのきっかけになっていると思います。

■ 滞在しているホストホーム

■ホストホームからの眺め

(第2期派遣社員 内山)

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