【派遣社員現地レポートvol.2】現地関連組織の再編に関わる

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2014/07/25

私たちがVSOネパールを通じ支援をしているBYC(Bhimpokhara Youth Club)は、ヒマラヤ連峰を一望できるすばらしい観光資源を持ちながらも、観光客の呼び込みに成功をしていない、バクンデイ村を中心とした地域の観光産業活性化を目的として活動をしています。活性化施策のひとつとして、同地域での「ホームステイビジネス」の推進に協力をしています。ホームステイビジネスとは、観光客が訪問先で一般家庭に小額の報酬を支払い滞在し、地元の人々との交流や生活や文化習慣を楽しむためのビジネス制度です。ホテルなどの宿泊施設などの受入れインフラが不足しているものの、優良な観光資源がある地域では、観光客と受入れ家庭を円滑に結び、かつ安全衛生面の環境整備を行う地域機関・団体が調整を行っています。

残念ながら、この地域にはホームステイビジネスを統括する組織が確立されていません。その推進を目的として、ホームステイ観光委員会(Home Stay Tourism Committee(HST))と、観光推進委員会(Tourism Promotion Committee(TPC))とミーティングを行いました。総勢10名余りの方が参加し、2時間近く議論が活発に行われました。

これら2つの組織はいずれも民間組織で、これまでなかなか運営がうまくいっておらず、政府への活動登録、更新もままならない状態でした。その事態を受けてこの度、TPCのDhaniさん(元学校の先生)の提案で、TPCが政府へ登録を更新するタイミングにあわせ、HSTと合併することになりました。TPCはすでに政府に登録しているため、設備面などの課題を抱えていたHSTも、合併を通じて政府の登録団体として活動できるようになります。2つの組織が一緒になることで、体制も少しずつ前に進んでいく感触があります。

(下: ミーティングの後にHSTとTPCの方々と)

私が所属するBYCは、上記の2団体をサポートしています。ただ、BYCの拠点があるバグルン市からバグンデイ村までの道路の整備など、費用と時間のかかる課題が多いというのも現状です。関係者の方々はやる気になっていますが、現実はそう簡単ではなさそうです。BYCがどれだけサポートできるかが今後の鍵になるかと思います。

(第一期派遣社員 北條)

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