【派遣社員レポートvol.50】ネパール地震から1年

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2016/04/25

4月25日、ネパールで起きたM7.8の大地震から1年が経ちました。死者約9,000人、負傷者20,000人を出したこの地震により、今も尚、数多くの人々が平穏な生活を取り戻せずにいます。VSOネパールでも、追悼と復興への取り組みをより一層強化するため、全スタッフで集会と避難訓練を行いました。地震発生後、震源地に支援物資が集中したことにより、田舎の地域の人々が十分な支援を得られず、逆に支援を受けることが出来た貧困地域はNGOに頼りきりで、自立性を促す必要性が問題として挙がりました。また、地震発生後約500名以上の子どもが孤児となり、その孤児達がインドや中国に売られるという事件が頻発しており、地域のパトロールでボランティアを置く必要があるという見解もありました。日本でも、地震後の支援ルートの混乱や被災者のメンタルケアについて報道されていましたが、今後もこのような非常時に現場で的確なマネージメントが出来るNGOなどの機関が重要な役割を果たすのではないかと思います。

そして、私の所属するICSチームでは、7月から始まるボランティア活動に参加する、ネパール現地の学生を募り始めました。広報活動の一環として大学を周り、学生ボランティアを集めるための資料作成作業に入り、新聞への掲載、SMSでの発信、パンフレット配布など様々なツールを使って募集活動を行います。私はパンフレットを作成するため、1日中パソコンに向かっている時間が多いのですが、過去にボランティアとして参加した学生にアポイントを取り、これから応募する学生にプラスになるような体験談を集めたりと取材活動もしています。

オフィス内で学生のボランティア運営サポートを行うなかで、全てのボランティア活動を直接見ることは出来ない分、自ら情報収集のためにオフィスのメンバーとコミュニケーションを取り、各ボランティア活動の情報を得ることがとても重要です。幸いにも、VSOネパールの組織は事務所内のコミュニケーションが円滑に進むような仕組みを構築できており、午前中にある30分のお茶休憩やランチタイムにはスタッフが一斉に部屋から出て食事をしながら情報交換をしています。また、週末にはオフィスのメンバーでネパールのNGO対抗フットサル大会に出場したり、地域の他団体とも交流しました。計画停電が今も続いていたり、ネット環境も整っていないからこそ、直接のコミュニケーションを通して声に出したり聞いたりすることの大切さをネパールの組織から学んでいます!


NGO対抗のフットサル大会にて

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