世界最大*¹の人材サービス企業であるランスタッド(本社:オランダ王国ディーメン、CEO:サンダー・ヴァント・ノールデンデ)は、ランスタッド・ワークモニター2025*²の調査結果より、医療業界の人材は、他のセクターよりも職場におけるサポート体制をより重要視していることが明らかになりました。
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職場におけるサポート体制をますます重視しており、4人中3人が転職の機会を評価する際にメンタルヘルス支援を重要な要素と考えている
業界内ではスキルギャップが拡大しており、AIなどの新しいテクノロジーを活用する準備ができていると感じている医療従事者はわずか64%にとどまっている(世界平均は71%)
現在、世界中で140万人以上の医療従事者の役職が未充足であり、医療従事者の平均在職期間がわずか1.4年であることから、この重要なセクターは深刻な人材不足に直面している
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医療業界は深刻な人材不足に見舞われており、ランスタッドのデータによると、現在140万人以上の役職が未充足であり、2030年までに世界的に1100万人の労働者不足が予測されています。平均在職期間がわずか1.4年、前年比の人材成長率がわずか1.3%であることを合わせると、これらの数字は、このセクターへの新たな人材の流入が限られていること、そして進化する労働者の期待に適応する緊急の必要性が浮き彫りになっています。医療機関にとって、これは職場におけるサポート体制をより重視し、強いコミュニティ意識を育み、デジタルファーストの未来の職場において成功するために必要なスキルを備えた人材を確保することを意味しています。これらはすべて、競争の激しい市場で人材を惹きつけ、維持するために不可欠であることが明らかです。
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ランスタッドの「ワークモニター2025」調査によると、医療従事者は他のセクターの人材と比較して、職場におけるサポート体制をより重要視しているという結果になりました。医療従事者の88%が、職場のコミュニティ意識は自身のメンタルヘルスと幸福にとって重要であると回答しており、エネルギー(74%)、自動車(78%)、農業(77%)などのセクターを大幅に上回っています。
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35カ国、2万6000人以上の労働者の洞察に基づいた当調査によると、医療従事者の76%が、現在および将来の雇用機会を評価する際に、メンタルヘルス支援を重要な要素と考えています。また医療セクターの人材は、雇用主の環境問題への姿勢(56%)、価値観と目的(63%)、さらには昇進の機会(70%)よりもメンタルヘルス支援を重視しています。市場別に見ると、メンタルヘルス支援は南ヨーロッパ(84%)と北西ヨーロッパ(78%)で最も高く評価され、ラテンアメリカ(74%)と北米(73%)で最も低い結果となりました。
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それにもかかわらず、医療従事者の半数以上(53%)が、雇用主がメンタルヘルス支援に特化した政策をまだ導入していないと回答しています。さらに、このグループの半数以下(47%)しか、同僚が成長できる環境を雇用主が作ってくれると信頼しておらず、これは世界平均(49%)を下回っています。対策を講じなければ、雇用主は離職を加速させ、労働力の安定性を脅かすリスクがあるのです。
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医療従事者の間では最新テクノロジーの利用機会に対する雇用主への期待値が低下しています。64%が業務で新しいテクノロジー(例:人工知能)を活用する準備ができていると感じているものの、世界平均の71%を大きく下回っています。特に北米は56%と遅れており、APAC地域の72%とは対照的です。自社の業界が他の業界よりも技術革新への準備が進んでいると考えているのはわずか43%であり、世界平均の49%を下回っています。これは、雇用主が医療人材を育成し、将来の労働力に対応できるよう、スキルアップと継続的な学習に投資する明確な機会を示唆しています。
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帰属意識も医療従事者のワークライフにおいて重要な役割を果たしています。半数弱(47%)が、組織が積極的にポジティブな職場文化を構築していなければ、仕事を受け入れないと回答しており、公平性を重視した取り組みが不足している場合に辞職するだろうと答えた44%よりも高い結果となりました。セクター別に見ると、医療従事者は職場がコミュニティのように感じられることをより強く望んでいます(86%に対してエネルギー セクターの74%、自動車セクターの72%)。これは、このセクターの雇用主が企業文化とつながりに焦点を当てる必要性が極めて高いことを示しています。労働力の65%を男性が占める中、人材不足の課題を軽減するためには、包摂的で公平性を重視した職場文化を構築することが不可欠です。
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「データは明確です。人材不足に直面している医療従事者は、メンタルヘルス支援と強いコミュニティ意識だけでなく、スキルアップの機会も提供する雇用主を優先しています。約半数が支援的な文化を育まない雇用主から離れる心づもりにあり、多くがテクノロジー主導の変化への準備不足を感じている今、つながりのある、将来に対応できる職場を構築することが、医療人材を惹きつけ、維持するために不可欠となっています。」
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医療従事者を取り巻く課題は人材不足、メンタルヘルス支援の不備、スキルアップの機会や公平な昇進機会、AIやデジタル技術の活用への対応遅れに集約されます。離職防止には働きがいのある環境づくりが不可欠です。支援的な職場文化、継続的なスキルアップ研修、心理的安全性を軸に職場環境の整備が求められています。
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*¹ Staffing Industry Analysts 2023、人材サービス企業売上ランキングより
*² ランスタッドワークモニター2025 https://services.randstad.co.jp/download/form/workmonitor2025
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ランスタッドの会社概要
[社 名] ランスタッド・エヌ・ヴィー
[設 立] 1960年10月
[代 表] サンダー・ヴァント・ノールデンデ、ホルヘ・バスケス
[所 在 地] オランダ
[従業員数] 46,000人
[売 上] 3兆9,949億円(254億2,600万ユーロ) 2023年度実績(12月決算)
(人材サービス業として世界最大*¹ )
[資 本 金] 7,384億6400万円(47億ユーロ) 2023年12月末時点
[事 業 所] 世界39の国と地域
[事業内容] 総合人材サービス
[URL] https://www.randstad.com/
(1ユーロ157.12円換算/ 2023年12月末時点)
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ランスタッドについて
ランスタッドは、世界で最も公平で専門性を備えた人材サービス会社になるというビジョンを掲げる人材業界のグローバルリーダーです。人材不足の世の中にあっても、人材に寄り添う真のパートナー(Partner for talent)として、4つの専門分野(オペレーショナル/ プロフェッショナル/ デジタル/ エンタープライズ)を通じクライアント企業が成功するために必要な、高品質で多様性に富んだ柔軟な労働力の実現を支援します。また人々が有意義な仕事につき、それぞれが適切なスキルを身につけ、職場に目的と居場所を見出す手助けをします。ランスタッドが創造する価値を通じて、誰もにとってより良い、より持続可能な未来の実現に貢献します。
オランダに本社を置くランスタッドは、39の国と地域(市場)で事業を展開しており、約40,000人の社員が働いています。2023年には、200万人の人々の就職を支援し、254億ユーロの収益を上げています。ランスタッドN.V.はユーロネクスト・アムステルダムに上場しています。詳細は、ウェブサイトをご参照ください。 www.randstad.com
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<このリリースに関する問合せ先>
ランスタッド株式会社
広報担当 (斎藤・安田)
Email:
communication
@randstad.co.jp