ビジネスを維持していくために、私たちは働き方の見直しを迫られています。でもこれは、新しい働き方を推進する、またとない契機となる可能性でもあるのです。
在宅勤務でリモート会議を行う上でのヒントとベストプラクティスを共有させていただきたいと思います。
新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの組織は、できるだけ多くの人が自宅で仕事をすることを奨励しています。感染のリスクを抑え、健康を守るには、まず物理的な距離を保つことが有効です。全員がオフィスに集まることなく、自宅からも効率的に働ける方法を考えてみましょう。
実際に在宅勤務を始める中で、直接対面で話すよりもチームの一体感が出にくかったり、従業員がストレスを感じてしまったりなど、円滑なコミュニケーションを図ることの難しさに直面されているかもしれません。
全員が在宅勤務を行っている場合、チームで円滑なコミュニティを作り上げていくにはどうすればよいでしょうか。 全員が離れて働いている環境で、どうすれば一体感のある雰囲気を作りだせるようにケアしていけるのでしょうか?
調査によると、リモートからの参加者は孤立し、疎外感を抱く可能性があるため、信頼と相互関係を構築するためにさらに努力していく必要があります。
ビデオ会議のプラットフォームを活用し会話としては成り立っていても、チームの一体感やコミュニケーションを通じた温かい人間関係は努力して育成していかないと生まれません。一体感のある雰囲気づくりや温かい人間関係づくりは、与えられたツールをどう使っていくかから始まります。
ビデオ会議への参加方法、操作方法がわからない、部屋の背景を他人に見られたくない、他人に家の生活音を聞かれたくないなど、リモート会議を実施するにあたり、誰しもが緊張感や心理的な負担を覚えます。
快適で居心地の良い雰囲気を作ることにより、チームのみんなをリラックスさせるように心がけましょう。 リモート会議への参加方法がわからない場合は、事前に質問や不明点を促し会議の前にできるだけ解決するようにしましょう。
皆が快適に参加できるように基本ルールを作りましょう!自宅で会議を行うためにに適した場所から参加する、議題や文書を事前に共有するなど。
在宅勤務へのマインドシフトを促す声掛けを心がける。
この会議の中で達成したいことは?
その会議は本当に必要ですか?もしかしたらメールや書面で確認した方が良い議題かもしれません。もしくは担当者と10分の電話で済んでしまうことかもしれません。会議は定例にするのではなく最後の手段として考えましょう。
リモート会議を開催する際は、一部の人だけではなく参加者全員をリモートにするよう検討しましょう。 ある一定の人は会議室に集まって参加し、一部の人だけがリモートで参加をする状況は、リモート参加者が取り残されてしまう状況を作り出してしまいます。リモート参加のチームメンバーは不利な立場におかれ、ディスカッションの重要なポイントを見逃してしまうリスクがあります。 会議室の片隅で会話が行われたりすると特にその問題が起こりやすくなります。
会議でのプレゼンテーターでない限り、リモート参加者は会議を中断させたり途中で意見を言うことが難しいと感じることが多く、会議から取り残されてしまうと感じてしまいます。
1人の人がリモート参加ができる場合、会議全体をリモートにできない理由はありません。 全員がリモート参加にすることにより、チーム全員に一体感ができやすくなり、参加者意識が高まります。
会議は60分ではなく45分(またはそれ以下)で計画し、出席者が次の会議に参加する前に、休憩を取るか、次の会議のために考える時間を提供できるようにします。 Outlookなどが60分の会議時間設定をを奨励しているからといって、60分である必要はありません。
適切な人数を招待します。 少人数のグループほど効果的で、特にリモート会議の場合はよりその傾向が顕著になります。 会議の目標を達成するために本当に不可欠な人を考えてみましょう。
可能な限り会議は前もって計画、参加者に通知し、他のミーティングと重複しないよう心がけましょう。
会議の議題やテーマにおいて、キーとなる参加者とは事前に擦り合わせをして協力を促しておきましょう。これはチームの信頼関係や円滑なコミュニティを構築する上でとても役に立ちます。
事前に合意した議題を文書化して共有しておきます。
目的
議論のポイント
期待すること
資料
会議が録音や記録されるかどうか
事前に会議資料を送付しておきましょう。 これは、慎重に検討したい参加者に会議までにアイデアを練っておいていただける時間を与えられるとともに、あまり発言しない参加者にも事前に考えてきてもらう時間を与えることができます。資料やコンテンツは誰もが利用できる共有スペースに全員がアクセスできるようにしましょう。
ビデオをオンにします。(ご利用のオンライン会議のプラットフォームがビデオをサポートしていると仮定しております)
ビデオは、人々が会議に参加者意識を感じさせる最も効果的な方法の1つです。 顔の表情を見ることができることで、場を読み、反応を確認し、誤解を避けることができます。 特にリモート参加者が部屋着などを着て参加している場合、最初は違和感を感じるかもしれませんが、より多くの人間的なコミュニケーションを通話に取り入れることに価値はあります。 それは私たちに人間的なコミュニケーションを作りだし、一体感をもたらします。
ただし、会議に参加するときにビデオが自動的に起動しないように設定することをお薦めします。 参加者と参加者の環境がきちんと準備が整ったことを確認してから、手動でビデオをオンにしてください。
これは議論の余地があるかもしれませんが、同僚との信頼関係や信頼関係を築こうとするとき、音声はビデオと同じくらい重要です。 あなたが行ったコメントで皆が笑っているのを見て、笑っている音が聞こえない状況を想像してみてください。 音がない映画を見ているようです。
ここでも、ビデオと同じことが言えます。 すべての会議にミュートで参加し、準備が整ったら手動でミュートを解除します。 これは、ご利用のプラットフォームのオーディオ設定で簡単に設定できます。
笑い声もミュートにせず音に出しましょう。
笑いは私たちにを一体感を与え、絆を築き、回復力を与え、信頼を生み出し、想像力を開く力を持っています。
ちょっとした会話の時間を作る
会議の開始時にちょっとした雑談やキャッチアップするための時間を確保しましょう。チームメンバーは在宅勤務でのストレスをためているかもしれません。あなたが主催者である場合は、議題が始まる前に非公式につながり、雑談や業務に関係のない日常会話を行うために、会議を5〜10分早く開くこともできます。
全員を紹介して歓迎し、誰もがその会議に参加し、意見やインプットを期待されているという雰囲気を促しましょう。
ミュートにして、ビデオをオンにしていない時、リモート会議中にメールのチェックやその他のことをしてしまうことがあります。 同僚と同じ部屋にいた場合、同じ方法でマルチタスクをしますか?会議参加者にマルチタスクは止めましょう。
離れた場所にいるときでも、対面で会うのと同じレベルの尊敬と注意を同僚に向けましょう。 あなたがリモート会議でスマートフォンのチェックをしている場合、チームメートとの共感と信頼を築くのは困難です。
全員がが何かを貢献できるようにして、リモート会議のセッションをインタラクティブに保つようにしましょう。 ファシリテーター、タイムキーパー、書記などは、チーム全体で役割分割し会議の度にローテーションします。
ファシリテーションの方:誰が話しているのか、誰が話していないのかをトラッキングします。 誰かが議論を支配したり、脱線させたりしないようにします。
参加者に、直接意見や報告をしてもらうように促しましょう。話すきっかけや機会がないメンバーにも働きかけ、話す機会を促しましょう。
他の人が話しているときに割り込んだり、邪魔をしたりしないでください(必要に応じて、割り込みを遮断してください!)
会議で決まったことは議事録のの共有は誰にしておく必要があるかは認識しておきましょう。会議欠席者でも次のアクションに関係する場合は、必ず共有しておきましょう。
以下を含むフォローアップを送信してください。
会議で決定したこと、主要なアクション、次のステップ、担当者、期限など
議事録、展開資料、録画
次のフォローアップ会議の日付
議事録を送信することで、全員が行動について共通の理解を持ち、チーム内の全員がフォローアップに含まれていると感じてもらう機会が与えられます。
参考文献
Joseph Grenny and David Maxfield (2017) , A Study of 1,100 Employees Found That Remote Workers Feel Shunned and Left Out,, Harvard Business Review Home, 2017.
Katherine Lightner (2020) , How to be Inclusive When You're Meeting Remote,,