派遣労働者が就業している事業所12.7%、正社員登用制度のある事業所は13.1%

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2018/10/23

 2017年10月1日現在、派遣労働者が就業している事業所の割合は12.7%となっていることが、厚生労働省の「派遣労働者実態調査」で明らかとなった。

 産業別にみると、「情報通信業」で30.1%と最も高く、次いで「運輸業,郵便業」21.6%、「金融業,保険業」19.3%、「製造業」18.3%の順となっている。

 事業所規模別にみると、1000人以上では83.5%、300~999人は63.8%、100~299人は 50.1%、30~99人は24.9%、5~29人は9.3%と規模が大きいほど派遣労働者が就業している事業所の割合が高くなっている。

 全労働者数に対する派遣労働者の割合は 3.2%となっている。

 派遣労働者が就業している事業所について、性別に派遣労働者の割合をみると、男性49.5%、女性50.5%となっている。「金融業,保険業」、「複合サービス事業」では女性の割合が8割を超えている。

 産業別にみると、「製造業」が 34.0%と最も高くなっている。これを性別にみても男性41.4%、女性26.8%と「製造業」が最も高くなっており、次いで男性では「情報通信業」14.0%、女性では「卸売業,小売業」16.8%の割合が高い。

 派遣労働者が就業している事業所について、契約の件数を事業所が結んでいる派遣契約の期間別の割合でみると、「2カ月を超え3カ月以下」が46.7%と最も高く、次いで「3カ月を超え6カ月以下」21.0%、「6カ月を超え1年以下」12.5%の順となっている。

 派遣労働者が就業している事業所のうち「過半数労働組合(労働者の過半数で組織する労働組合)がある」事業所割合は 25.7%、「過半数労働組合がない」割合は 59.8%、「わからない」10.9%、「不明」3.6%となっている。「過半数代表者がいる」事業所割合は35.9%だった。

 派遣労働者が就業している事業所のうち労働者派遣法の施行(2015年9月30日)以降に締結された労働者派遣契約について、その派遣可能期間を延長するため、過半数労働組合等から「意見聴取をした」事業所の割合は21.6%、「意見聴取をしていない」事業所の割合は60.9%となっている。

 「労働者派遣契約がすべて2015年9月29日以前に締結」は2.7%、「不明」は14.9%だった。

 派遣労働者を正社員に採用する制度がある事業所の割合は13.1%で、このうち過去1年間に「派遣労働者を正社員に採用したことがある」は1.5%となっている。

 採用する制度がない事業所83.8%で、このうち過去1年間に「派遣労働者を正社員に採用したことがある」は 1.5%となっている。

 派遣労働者が就業している事業所についてみると、派遣労働者を正社員に採用する制度がある事業所の割合は24.4%、このうち「派遣労働者を正社員に採用したことがある」は6.3%となっている。

 調査は、2017年10月1日現在の状況について、2017年9月22日~10月15日、全国の5人以上の常用労働者を雇用する事業所を対象に実施し、1万158件の事業所の有効回答を得た。

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