職場で旧姓使用が認められていない人が1割強、新姓使用派が約8割 ランスタッド

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2018/04/12

 職場で結婚後の旧姓の使用が認められていない人が1割強に上ることが、総合人材サービスのランスタッド(東京・千代田、猿谷哲社長)が実施した「結婚後の職場での姓(苗字)使用に関する調査」で明らかとなった。

 現在の職場で、結婚後の旧姓(結婚前の苗字)の使用が「認められていない」と回答した人の割合は11.8%となった。

 「認められている」と回答した人の割合は49.6%、「わからない」と回答した人の割合は38.6%と、旧姓使用が「認められている」という回答がほぼ半数となったが、規則として認められていないという回答が1割強に上った。

 業種別にみると、旧姓使用が認められている割合が高い業種は、1位「卸売業、小売業」、2位「教育学習支援業」、3位「情報通信業」となった。一方、旧姓使用が認められている割合が低い業種は1位「医療、福祉」、2位「金融業、保険業」、3位「公務」だった。

 職場での旧姓使用状況について聞くと、「結婚して姓が変わり、職場でもその姓を使っている」と回答した既婚女性は77.4%と、約8割に上った。新姓を使用している理由として最も多かったのが「それが通例であると思うから(46.2%)」だった。

「結婚して姓が変わったが、職場では旧姓を使っている」と回答した既婚女性は、16.7%と少数派となった。旧姓を使用している理由は、「業務上姓を変えるのが大変だから(50.9%)」、「姓を変える手続きが面倒だから(35.1%)」という回答が多かった。

 一方、「結婚して姓が変わり、職場でもその姓を使っている」と回答した既婚男性は5.0%にとどまった。
 未婚女性に対して、職場での旧姓使用意向を聞くと、「姓は変わるが職場では結婚前の姓を使い続ける」と回答した人の割合は22.2%。「姓が変わり、職場でもその姓を使うようになる」と回答したのは30.9%だった。

 新姓派の理由として多かったのが、「姓を変えるのが通例だと思うから(52.8%)」、「夫の姓を使いたいから(42.5%)」。既婚女性の実情と同様に、「通例に従うべきだ」という意見が多い一方で、パートナーである夫の姓を使いたいという思いから新姓を使う人も多いことがうかがえる。

 一方、 旧姓派の理由は、「業務上姓を変えるのが大変そうだから(60.5%)」、「姓を変える手続きが面倒そうだから(42.1%)」などの回答が多く、職場での実情を見て、手続きの煩雑さを懸念している未婚女性が多いことが分かった。

 調査は、2018年3月2日~4日、全国の20~69歳までの一般企業に勤務する人(正社員・契約社員)と公務員・団体職員を対象にインターネットで実施し、1800人のサンプルを得た。
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