職業紹介事業の手数料収入3876億円、4年連続で過去最高を更新

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
閉じる
2018/04/05

 2016年度の職業紹介事業の手数料収入は約3876億円となり、4年連続で過去最高を更新したことが、厚生労働省が発表した「職業紹介事業報告書」集計結果で分かった。

 民営職業紹介事業所の2016年度の求人数(常用求人)は約672万件で前年度比20.7%増。このうち、有料職業紹介事業は約565万件で前年度比21.3%増、無料職業紹介事業は約107万件で前年度比17.6%増だった。

 有料職業紹介事業の求人数は7年連続の増加。2013年度、2014年度はともに前年度比20%を超える増加だったが、2015年度は6.6%と増加率が鈍化、2016年度に再び2割台の伸び率に戻った。

 有料職業紹介事業の求人を職業区分別にみると、「看護師」約63万人(前年度比58.9%増)、「営業の職業」約57万人(前年度比35.7%増)、「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」約49万人(前年度比1.3%減)、「情報処理・通信技術者」約46万人(前年度比31.5%増)、「一般事務の職業」約39万人(前年度比7.8%増)が多かった。

 新規求職申込件数は約1322万件で前年度比1.6%減。このうち、有料職業紹介事業は約1299万件で前年度比1.8%減、無料職業紹介事業は約23万件で前年度比9.9%増だった。

 就職件数(常用就職)は約63万件で前年度比6.4%増。このうち、有料職業紹介事業は約60万件で6.9%増、無料職業紹介事業は約4万件で0.8%減だった。

 有料職業紹介事業の就職件数は2年連続で増加している。

 2016年度末の求人倍率は0.53倍で、有料職業紹介事業は0.50倍、無料職業紹介事業は3.30倍だった。

 民営職業紹介事業所数は2万406事業所で前年度比4.9%増。このうち、有料職業紹介事業所数は1万9355事業所で前年度比4.9%増、無料職業紹介事業所数は1051事業所で5.5%増だった。

 有料職業紹介事業所数は世界金融危機の影響を受けて2011年度に1万6613事業所まで減少したが、2012年以降は5年連続で増加している。

 1万9355事業所のうち、東京6219事業所(前年度比343事業所増)、大阪1918事業所(前年度比109事業所増)、愛知1399事業所(前年度比60事業所増)の3都府県のみが4ケタとなっている。

 手数料収入は約3876億円で前年度比9.6%増となり、4年連続で過去最高を更新した。

 手数料徴収状況を職業区分別にみると、「営業の職業」約434億円、「一般事務の職業」約414億円、「看護師」約320億円、「情報処理・通信技術者」約277億円が多かった。

ログアウト