日本人の起業意欲は世界最下位 ランスタッド調査

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2017/05/23

 総合人材サービス会社ランスタッドが実施した調査によると、日本人の起業したいと思わない人は7割弱となっており起業意欲は世界で最下位を記録したことが明らかになった。

 33の国・地域を対象に「起業・スタートアップ企業」に関する労働者意識調査「ランスタッド・ワークモニター」の結果によると、「起業したいとは思わない」人はグローバル平均では53.1%だったのに対し、日本は69.9%と、33の国と地域の中で最も高い数値だった。

 「多くの機会を得るために起業したい」と考える日本人は、18~24歳の若年層で28.3%、25~34歳で31.2%、35~44歳で26.4%などとなり、平均して23.5%となった。

 グローバルで見ると、「起業したい」と考える人は18~24歳の若年層で63.8%、平均で53.0%と日本の数値との間に大きな差が生じた。

 また、「スタートアップ企業で働きたい」と回答した人は、日本人が32.1%に留まったのに対し、グローバルでは49.8%となった。

 とくに18~24歳に注目すると、日本人は30.4%、グローバルでは60.0%と回答しており、ここでも大きな差があった。

 「政府は積極的にスタートアップ企業を支援している」と考えている労働者は約2割でグローバルでみて下から2番目、「起業するのに良い国」と考えている労働者も約2割でグローバルで最下位となった。

 この結果についてランスタッドは、「減少する労働力人口の問題を抱えながらグローバルでの競争に立ち向かうためには、国内からの革新的な技術や今までにない新たな視点によるサービスの創出が不可欠」としており、「世界にはスタートアップからグローバルカンパニーに成長した企業も多数あるように、雇用の創出にも繋がる」と指摘している。

 また、「起業のあり方が見直される時期になったのではないか」とコメントしている。

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