HRラウンドテーブル 5月度開催報告

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2014/07/13

【ランスタッド・HRラウンドテーブル】
変わる日本の働きかた、オランダに学ぶワークライフバランス PartⅠ

2014年5月28日、「変わる日本の働き方、オランダに 学ぶワークライフバランス」をテーマに、ランスタッド・HRラウンドテーブルを開催、6企業、9名の人事労務関連業務に従事する責任者、メディアの方々にお集まりいただきました。

参加企業(組織):
オランダ王国大使館 カーリン・ヤーハー通商担当書記官
味の素株式会社 人事部 労務グループ長
その他企業人事労務関連の責任者


冒頭、生産性が高く働く人のモチベーションが高い、またワークライフバランスの先進事例として取り上げられることの多いオランダ王国大使館・経済部のカーリン・ヤーハー通商担当書記官より、同国のワークライフバランス取り組み事例について談話をいただきました。

ヤーハー氏によると、「15年ほど前、オランダは政府の取り組みや法改正などのワークライフバランスに関する施策だけでは、社会経済の動きに追いつけないと判断し、都市部や地方のニーズに即した保育所、教育機関、商業サービス、交通インフラなどに時間的な柔軟性のあるサービス提供を求めてきたことが好影響した」と、官民の枠を超えた包括的な協力体制の重要性を強調されました。また最近の取り組み事例として、官公庁のオフィススペースが働く人に対して1席未満にすることにより、在宅や柔軟な勤務を推進する事例や、従業員のワークライフバランスを促進することが、若く優秀な人材の獲得や経営戦略上重要と認識する企業が増えていることなどをご紹介いただきました。

続いて、味の素株式会社、人事部の島田労務グループ長より、同社のワークライフバランス向上のための以前の取り組みや施策、また事後考察、また実績・結果を踏まえた改善施策についての実践内容をご紹介いただきました。「ワークとライフのどちらかを選択するものではなく、従業員と会社が共に発展するためのサイクルと捉えている」という経営方針、また様々な人事制度及び従業員の支援導入に加え、個人、職場単位での目標設定、勤務時間の見える化など、制度の組織全体への浸透を推進する取り組み事例についてお話いただきました。

他の参加者の方々を交えたディスカッションでは、オランダの働き方に関する基本的な考え方と制度導入に伴う日本の商慣習、価値観の違いに関するジレンマなど、現状の課題が挙げられました。また、「在宅勤務などの柔軟な勤務を導入することで、どのように質的・量的な業務及び成果の管理を行うことができるのか」、「評価制度、組織経営の価値観を変える必要がある」など活発且つ有意義な議論がなされました。

ランスタッドは、人事労務に関わるプロフェッショナル向けの交流型・小規模の勉強会を毎月開催しております。

次回の開催は6月25日(水)、会場をオランダ大使館に移し、ワークライフバランスに関する議論を更に深めます。

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