【同一労働同一賃金 派遣編】なにがどう変わる?

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新制度の仕組みを知ろう

新しい待遇決定ルールは、正社員と派遣社員の不合理な待遇差をなくすことが目的です。待遇の決定方法は、2つの方式から派遣会社が選択します。派遣会社がどちらの待遇方式を取るのかを確認しましょう!!それにより、あなたの会社がやるべき事は大きく変わります!

待遇方式①

派遣先均等・均衡方式

派遣社員のすべての待遇(給与や賞与、手当、福利厚生、教育訓練など)を、派遣先で同じ仕事をする比較対象労働者と同じにします。

派遣先企業がすべきこと

派遣会社に正社員の待遇情報を提供します。比較対象労働者をピックアップし、その社員について下記を書面で提出します。

  • 職務の内容または職務の内容および配置の変更の範囲
  • 雇用形態
  • ピックアップした理由
  • 待遇の内容
  • それぞれの待遇の性質と目的 など

待遇方式②

派遣元労使協定方式

派遣会社が派遣社員を含む社員の代表と話し合って労使協定を結び、派遣社員の賃金を決めます。派遣社員の賃金は同じ地域・同じ職種の正規雇用労働者の平均的な賃金以上に合わせます。

派遣先企業がすべきことキホン派遣会社にお任せでOK!
  • 派遣会社に職業訓練と社員食堂・休憩室・更衣室などについて情報を提供
  • 必要なスキル研修があれば正社員・派遣社員ともに受講してもらう
  • 社員食堂などは正社員・派遣社員の区別なく利用できるようにする

派遣会社がどちらの方式をとるか確認しよう!
(派遣会社にご確認ください)

どちらの方式をとるかによって派遣先企業(あなたの会社)がやるべきことが変わってきます。

2つの待遇
決定方式
メリット デメリット
派遣先
均等・均衡方式
  • 派遣先企業の正社員と比較して自社の基準に合わせられる
  • 派遣社員の納得を得られやすい
  • 派遣先企業の待遇が良ければ、優秀な人材が集まりやすく定着率が高まる
  • 待遇に関するすべての情報を
    派遣会社に提供する必要がある
  • 書類の準備に手間がかかり、負担が大きい
  • 派遣先企業の待遇が派遣社員の希望に合致しない場合、派遣就労を辞退される可能性がある
  • すべての情報が揃わないと契約できない
派遣元
労使協定方式
  • 派遣会社に提供する待遇情報は限定的で、今までとほとんど同じ手順で派遣受け入れを継続できる
  • 優秀な派遣社員を、コストを抑えて雇用できる可能性がある
  • 従事している仕事に応じて賃金を決定するため、業務と金額の相関がわかりやすい
  • 派遣会社が適切に運用しなければ適用されず、自動的に派遣先均等・均衡方式となる
  • 賃金テーブルにより待遇を決定するため、今までの賃金決定プロセスが変わる