【派遣社員現地レポートvol.16】最終週・抱える葛藤と、活動の原動力

閉じる
2014/12/19

村の開発に関わるという仕事は、さまざまな葛藤とぶつかります。人材の流出についてもそうですし、ローカルの民族の文化や本当の自然についても、私の中では悩むところがあります。観光業や村自体が発展していく中で、今私が幸運にも直接触れることができている、素朴でシャイで、でもとても優しい村の民族の人柄や、宗教や自然と密接に結びついた生活は、もしかしたら今後失われていってしまうものもあるかもしれません。家のキッチンのすぐ裏で生きている鶏をさばいてチキンカレーを作ったり、ハイキング途中に鶏や羊を生贄として供えているお寺があったり、夜に男の子たちが山から捕ってきてくれた蜂の子の一種を油で揚げて食べたり、日本では絶対経験できないこともたくさんあり、毎日驚きの連続ですが、今バクンデ村での生活のリアルですし、この貴重な経験をできることを本当に幸せだと感じます。それでも、こういったことは観光客が来たときには望ましいと言えることばかりではないでしょう。私がバクンデ村の宣伝のため作成したリーフレットでは、「ローカルの文化・本物の自然を体験しよう!」というメッセージを載せて配っていましたが、将来的にそれが、私たちの活動を通じて村が発展して、体験できなくなってしまうのかもしれないとも思うのです。

こうした葛藤の中で私の活動の原動力になるのは(いつもそうですが)、村の人たちが自発的に、"村を発展させたい""収入水準を上げたい"と思っていることです。バクンデ村をどうしたら発展させられるか、村の人たちが積極的に、前向きに考えているからこそ、私も力になりたいと思いますし、私の中で葛藤があるからと言って、何もしなければ何も前に進みませんし何も起こらないのです。私が悩んでいることやエコビレッジでの取組のような他地域での事例を共有しながら、バクンデ村の人たちと協力しつつ、村の発展が少しでも良い方向に行くようにお手伝いすることが私の仕事なのだと思っています。


■当選者にランスタッドTシャツをプレゼント!




■最終週はこれまでで一番綺麗に山が見えました

ログアウト