【派遣社員レポートvol.54】ボランティア面接とチームアクティビティ

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2016/06/28

2週間に渡るネパール人ボランティアの採用面接が始まりました。私の役割は、書類選考で選ばれた約150名の候補者にグループアクティビティと面接を実施し、50人のボランティアと5人のリーダーを選ぶことです。グループアクティビティは、新聞紙を使って指定された情報を元に、利き手とは反対の手を使って3分以内に橋を完成させること。時間制限とプレッシャーでチームの意見が分かれたり、ストレスがかかった状態で個人がどのような役回りをするかをチェックしていきます。頭の回転が速い人、器用な人、おとなしくても的を得た意見を発信できる人、それぞれの特徴が反映されるアクティビティでした。

面接では、候補者の志望動機やこれまでの経験について深く掘り下げた質疑応答を通し、ネパールで生まれた若者達が直面する現実を、彼らの声を通して知ることが出来ました。女性の社会進出にまだ保守的な地方から応募してきた女性は、3ヶ月間家事を離れることを家族に了承してもらえないまま、面接だけ受けにきていました。私たちも出来るだけ力になりたいと思い、ボランティアプログラムに参加する個人負担の費用は一切ないことや、彼女の将来にどのようにプラスの影響を与えるか説明した書面を渡し、サポートをしました。また、民間企業で働いていた若者がネパールでの大地震を機に、地方の貧困層を支援する社会福祉に携わりたいとキャリアチェンジのきっかけに利用するケースも見られました。このように、学生でも社会人でも自ら時間をとって自分達の国のためにボランティアをする若者達が沢山いることを実感し、感銘を受けました。

ネパールのような発展途上国は、日本のような先進国と違い、海外からの支援を人と国に投資しなければ運営が困難な状況です。日本はビジネスの発展を通して成長をしているため、日本人である若者の多くは、営利法人へ就職することが一般的です。それに対し、ボランティア事業が国の成長に欠かせないネパールの若者が、ボランティアを自分のキャリアの選択肢として考えるのは、とても自然なことだと感じました。

これまで3ヶ月間オフィス内外で様々な活動を通してネパールと関わり知識を蓄積することが出来ていたので、2週間の面接でも候補者と同じ目線で話し合えたような気がします。残り1週間、最後までスピードを緩めず走り続けたいと思います!


休憩合間に、参加者へラジオ体操を教えました!

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